こんにちは。解の公式は好きですか?
今日は六次方程式の解の公式を導出していきます。
五次以上の方程式は代数的な解の公式がアーベル-ルフィニの定理によって存在しないことが証明されています。
しかし、二次方程式を解く際に平方根を導入したように、五次方程式でもブリング根(超冪根)を使って解の公式を導出することができます。
始める前にブリング根について説明しておきましょう。
五次方程式$x^{5}+x+a=0$の唯一の実数解を$x=BR(a)$とする。
まずはこれを使って五次方程式$x^5+px+q=0$を解いていきます。
五次方程式$ax^5+bx^4+cx^3+dx^2+ex+f=0$は、$x^5+px+q=0$にチルンハウス変換というものを使って簡略化できます。詳しくは、ねくノート," 5次方程式の解の公式をガチで求めよう "をご覧ください。
$x=uy$と置きます。
$$(uy)^5+puy+q=0$$
$$u^5y^5+puy+q=0$$
$u^5$で割って、
$$y^5+\frac{py}{u^4}+\frac{q}{u^5}=0$$
一次の項が$1$になるためには$u=p^{1/4}$である必要があるので、それを代入して、
$$y^5+y+\frac{q}{p^{5/4}}=0$$
ブリング根の定義より、
$$y=BR(\frac{q}{p^{5/4}})$$
$x=yp^{1/4}$なので、
$$x=p^{1/4}BR(\frac{q}{p^{5/4}})$$
☆証明完了☆
六次方程式は$x^6+px^2+qx+r=0$と チルンハウス変換 できます。六次方程式にもブリング根のようなものを設定する必要があります。
証明の手法は五次方程式の場合とだいたい同じで、
$x=uy$と置きます。
$$(uy)^6+p(uy)^2+quy+r=0$$
$$u^6y^6+pu^2y^2+quy+r=0$$
$u^6$で割って、
$$y^6+\frac{py^2}{u^4}+\frac{qy}{u^5}+\frac{r}{u^6}=0$$
$y^2$の項が1になるためには、$u=p^{1/4}$である必要があるので、それを代入して、
$$y^6+y^2+\frac{qy}{p^{5/4}}+\frac{r}{p^{3/2}}=0$$
ここで、六次方程式版ブリング根の登場です。変数が$2$つあるため二変数関数にしましょう。
では、$x^6+x^2+ax+b=0$の$1$つの解を$SR(a,b)$とし、その解は実軸の正の無限方から最も近い解とし、その値が複素数に分岐する場合は、解析接続によって得られる連続な枝を採用するとしましょう。($1$つの滑らかな曲線を選んでいるイメージです。枝が連続であればなんでもいいです。)
すると、
$$y=SR(\frac{q}{p^{5/4}},\frac{r}{p^{3/2}})$$
となります。
最後に$x=yp^{1/4}$なので、
$$x=p^{1/4}SR(\frac{q}{p^{5/4}},\frac{r}{p^{3/2}})$$
二次方程式で平方根を導入したように、五次方程式や六次方程式で独自の根を設定するのは数学の神秘さを感じますね!そうしてできた数式は美しいものです!ここまで読んでいただきありがとうございました!