こんにちは、なべふぁんです。
この記事が初投稿になります。今から時間の余裕があれば自分が考えた面白いものとか自分の専攻分野の話を投稿したいと思います。(まだ学部生なんですけど)
軽く自己紹介をすると私は海外の人です。どこの国だとは言わないんですが、数学は万国共通の言語ということです。日本では数学専用投稿サイトがあったここで投稿します! 日本語に不自然さがあるかもしれないのでご了承ください。ちなみに自分の専攻分野は数学基礎論です。(まだ勉強中です)
さて、本当に1=0.99999… なんでしょうか?
この記事を読んでる人は全員数学が好きな人の気がします。このトピックはめっちゃ有名です。数学に興味がない人も一度は聞いたことがあるトピックなんですよ。でも、本当に1=0.99999…であることを証明するためには高校数学についての十分の知識が必要です。
0.99999… を無限級数で表して
$${1} = \sum_{i=1}^{\infty} \frac{9}{10^{i}}$$
誤解してはならない部分があります。それは
$$\frac{9}{10^{i}}$$ の級数が実際に収束して、それを0.99999… と書くわけです。
この内容だけ聞いたらなんか腑に落ちない部分があるかもしれませんが、後で説明します。
$$ \sum_{i=1}^{n} \frac{9}{10^{i}} $$ の値を求めて ${n} \rightarrow {\infty}$ の極限がある値に収束すれば無限和で書けるようになって、その値が1になることを証明すればいい。
数列 $\lbrace\frac{9}{10^{i}}\rbrace $ は初項 $\frac{9}{10}$ 、項比 $\frac{1}{10}$ の等比数列なので${n}$項までの有限和は $$\frac{\frac{9(1-\frac{1}{10^n})}{10}}{1-\frac{1}{10}} = 1-\frac{1}{10^n}$$になります。
$ {n} \rightarrow {\infty} $にすると $\frac{1}{10^n}$ は0に近づくので元の有限和は1に収束して
${0.99999…}$ を無限級数の「収束値」として定義しています。収束値は近づくものではなくて一つに定められる数です。(ハウスドルフだから) だから${1}$です。
私たちがやっている数学は標準解析で非標準解析ではこの議論が間違いになる可能性があります。標準解析では上の議論が真です。数理論理学で非標準解析系を構成できますが話がややこしくなるので余裕があったら紹介します。
ここまでは数学に興味がある中高生ならすでに知っている内容でした。この記事の目的はなぜこんな誤解が生まれるのかについてです。
ここで 生物 の話をします。私は高校生の時に生物を選択しましたが、暗記の量が多すぎてやめました。急に生物の話をしてわけわからない気持ちになるかもしれません。この話を始める理由は私たちは人類で、生物だからです。
チャッピーに聞いたところ、人類の脳はこの三つの命題をみたすらしいです。面白いことはIQ(知能指数)に関係なくニューロンの数は860億個らしいです。生物は一つもわからないのでこれを真だと仮定しましょう。
少し論点がズレるんですか、定理2を使って人類の知能指数の理論値を求める方法があります。ここでIQの定義をしっかりする必要があります。普段使われているIQテストは「ウェクスラー式知能検査」です。ここで採用しているIQ指数を私たちが使っていますね。例えばquizknockで東大数学科博士の鶴崎修功さんはIQ165だと番組からも呼ばれていました。(多分標準偏差24での指数だと思います。普通の15にしても141で上位0.3%のめっちゃめっちゃ賢い人なのは間違いないでしょう。もし標準偏差15で165だったらこれはマジで人外)
どうやって理論値を求めるのかって言うと、ここで話すIQは大体数学に関係するIQなので計算可能性理論が必要になる可能性があります。ざっくり言うと任意のnについてn桁$\cdot$n桁の掛け算を求める時に「コンピュータ」がどうやって計算すればできるだけ早く解けるかを研究する分野です。nが増加したら、コンピュータが掛け算を解く時間は $n^{ \log_{2} {3}}$ に比例して増加します。(もっと減らせるかは興味分野ではないのでわからないです!) この結果をうまく利用して人間のIQを再定義することができます。ただし既存のウェクスラー知能指数と大きな差がないように作ることが大事ですね。
さて、これで理論値を求めたとしても究極的な結果は変わりません。人類の寿命は100年です。つまり3,155,760,000秒です。定理2により人間のニューロンは約860億個、速度は約10m/s、並列演算ができるのでガチの超スーパーサイヤ人類を作って860億個のニューロン全てが同時に作動すると仮定しましょう。この人はスーパーサイヤ人類はので顔が小さいです。脳は3次元の物体なんですが簡単に二次元だと仮定して13cm*13cmのサイズでニューロンは縦と横一直線の脳としましょう。
${A}=$ニューロンの個数
${B}=$ニューロンの速度
${C}=$ {13}
${D}=$100年の秒数
として、1.3秒に一つのニューロンに信号が伝達されることになります。(これを演算としましょう) 860億個のニューロンが同時に作動するのでこの人は1.3秒ごとに860億個の演算ができます。もしこの人が100年生きるとしたら一生$\frac{DA}{1.3} \fallingdotseq {2} \cdot { 10^{20}}$ 分の演算しかできません。
つまりこの地球に人間究極知能スーパーサイヤかわいい魔法少女が生まれてもこの人は一生 2垓個の演算しかできません。もしその演算が自然数を思い浮かぶだったら2垓個の自然数しか思い浮かべません。死にますから。もしその演算を自然数係数の多項関数の微分だったら2垓個しかできません。(こんな多項式は無限個あります) もしその演算が0.99999…での9を頭の中でずっと考えるだとしたら小数点以下2垓個までしか数えません。そして2垓個まで数えた0.99999…は1より小さいです。もし宇宙人が来ても相対性理論により光の速度を超えないので宇宙人もできませんw
ここで疑問が生じます。人類はなぜ${1}={0.99999…}$を直感的に理解できないのに、なぜ真の命題だと言えるんですか?という疑問です。なぜならば現代数学体系が数理論理学と集合論の元で正当化されているからです。実際に正当化された抽象的な数学と直感が噛み合わないのでこのトピックが有名になったわけです。論理学と集合論の公理にはさまざまな公理がありますが一つだけ紹介します。
$[ \exists x \left( \emptyset \in x \land \forall y \in x \bigl( S(y) \in x \bigr) \right) $
この公理が「無限」を間接的に述べています。
数学に慣れているみなさんはこの論理式が何を意味するのか分かります。だけどこの論理式を初めてみた人たちは「なにこれ?」という反応になるのが当然でしょう。この公理を簡単に説明すると、${x}$ という集合が一応空集合を含みます。空集合を簡単に${0}$と書きましょう。次にこの集合${x}$は S(0)を含みます。S(0)は0と違うものなのでこれを${1}$と書けます。(Sを単射関数だと考えてください。)これを繰り返したら集合${x}$には 0,1,2,3,4…… 全てを含める集合になってこれは無限集合になります。つまり、人間ま無限を決して理解できないが、この論理式を公理として認めたので現代数学で無限という概念を使えることになったんです。なので${1}={0.99999…}$は直感的には嘘に見えても真の命題になります。
もうここまで来たらこの論理式書くのは直感の範囲超えるだろ… と考える人もいますが当然です。論理学と無限公理を含めて抽象的な論理式10個で出来た集合論の言語だけで解析、代数、幾何学を全部扱えることになります。ここで面白いのは、集合論と論理学が研究され始めたときが1870年以降くらいです。以前は集合という概念がなかったらしいです。ガウス、オイラー、ニュートン、ラグランジュ、フーリエ、ガロアは集合という概念を知らなかったわけです。でも集合論が研究されて集合論以前の数学理論を集合論で再定義するようになって今の2026年ではほぼ問題がないです。
最後のトピックです。有限主義はなんでしょう? 集合論が発展して数学者たちは二つの勢力に分かれました。一つは「無限公理とか使ったら便利じゃん。なんで無限使ってないの?」ともう一つは「無限は人類が決して理解できないよ…有限だけ使うべきだ」です。有限主義について詳しく述べたら複雑になるのでざっくり紹介しました。
ここで「実数って無限じゃね?有限主義なら自然数集合も使えないから微積分もできないじゃね?」$\Longrightarrow$ 「こいつら馬鹿じゃね?」と考えてる人もいます。人類が無限を理解できないのは事実です。私たちが目で周りを見ていると解析力学では時間が連続的なので無限個の世界を見ていることになりますが、人間はその中で有限個の世界しか認識できなせん。なのでこの欠点を回避するためにヒルベルトという数学者が挑みました。ちなみにヒルベルトは20世紀数学界のガチ天才です。この人は述べました。
有限主義のもとで全ての数学を説明できるのか???
です。これはめっちゃ難しい問題です。
書くの面倒かったのでwikipediaでコピペしました。ゲーデルがこの定理を1931年に証明して、ヒルベルトは有限主義では数学の全部を説明することはできないことを知って諦めることになりました。ちなみにゲーデルによると初等的な自然数論を含む理論ならば有限主義に限らず全ての数学を説明できません。
これによって今でも有限主義は集合論のメインテーマになっていません。
数学史みたいな部分は厳密に言うと難易度が爆上がりして書くのも面倒なのでなるべく流れがわかるように書きました。専門家が見たら間違っている部分があるかもしれません。ここで言いたいのは ${1=0.99999…}$ は真の命題なんですけど、人々がこの式を受け止められない理由が人類が決して無限を直感では理解できない。だけど人々はこの式を直感で理解しようとしている。のが原因だと思います。
読んでくれてありがとうございます。