「数学オリンピックチャンピオンの美しい解き方」に出てくる、代数の練習問題その4
問題
練習問題3.7
多項式は、を整数とするより小さい整数多項式に因数分解できないことを証明せよ。
解答(本には載ってません)
代数学の基本定理より
(この後もこの定理を前提にする)
題意が成り立たないなら
解の和は2次式のに相当する部分だ。次のの項に対応する。(この「対応」は数学的な対応ではない。)
次のを因数に持つ項なので、を加えても変わらない。
また、左辺と右辺の対応する定数項の関係より
説明
どれかのがされると( (a))、①が成り立たなくなる。
従って別のをする( (b))ことになる。
補足
正方形の面積で考えると分かるが、以上足したり引いたりすると、全体に足す数がでは全体に足す数が小さすぎて成り立たない。しかも、長方形では差がにならないので、殆ど常に成り立たないことが分かる。
説明の続き
そうすると
は大きくなる。
②が成り立つ為には、に足したり引いたりしたものを新しいとした時に、新しいにおいては小さくならないといけない。
(この書き方が一番分かりやすい。新しいをなどとすると難しくなる。殆ど変化していないので、どうしても気になる人はなどに頭の中で置き換えるように。)
立式すると
(a)で小さくなる量は
変形した式全体は
最終的な式は
(b)で大きくなる量は
たまねぎくんの解説
(x-a_i-1)
が③に追加され、④は
(x-a_j)
がなくなってるんだよ。
説明の続き
より
この式が常に成り立つ訳がないので、これは馬鹿げている。
Q. E. D.
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こんなもんだと思うが、式が簡単なようで難しい。
本気で間違いを訂正してくれる方がいらっしゃると助かります。
何度も直したんだけどな。