のような形の級数の収束値を適切な条件の下、自在に求められるようにする。
例えば、以下の式が成り立つことを示せます。
Elias M.Stein,Rami Shakarchi(スタイン、シャカルチ)「フーリエ解析入門」
第8章練習13を証明し、練習14~問題1までを紹介します。
その後、本には載っていない級数を計算します。
このとき級数
が収束するのは
のとき、かつそのときに限ることを示せ。
[ヒント:部分和の公式]
本の都合上
また、ヒントは第2章練習7のDirichletの収束判定法を指しています。
十分性の証明で使うので、収束判定法についても載せておきます(証明略)。
複素数列
ある実数
一方で実数列
が成り立つので、複素数列
Dirichletの収束判定法を使えば良い。
うまい方法がないか考えましたが、計算をごり押しするしかなさそうです。
(追記:2024,2/20 コメントにうまい方法があるのでそちらが参考になります)
が収束するとする。
と置いておく。
右辺の
右辺第2項を評価すると次を得る。
従って、
が成り立つ。すなわち絶対収束するから、もとの級数も収束する。
と置いておく。
以上のことより、
最左辺は有限値で、最右辺の調和級数は発散するから、
(正確には調和級数を左辺、それ以外を右辺とすべきですが、面倒だから許して)
この練習13によって、後述の練習15の級数が収束することが保証されます。その応用として、後述の練習16、問題1で多くの級数の収束値が分かります。
として、周期
は収束し、
が成り立つ。
赤字で書かれた部分は本の誤植を訂正したものです。
なお練習14の証明は、英語で書かれていますが、
https://math.stackexchange.com/questions/2016440/an-exercise-from-stein-and-shakarchis-fourier-analysis-exercise-14-chapter
が参考になります。
(a)
と置く。このとき、
が成り立つ。
(b)
が成り立つ。
(c)
が成り立つ。
この練習15(a)及び(c)はもう少し簡略化することができます。
本には載っていないので、証明も書いておきます。
(a')
が成り立つ。
(c')
が成り立つ。
まず
次に、
従って、次の式が成り立つ。
よって、
まず
従って、次の式が成り立つ。
よって、
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
練習14~問題1までの証明は中国語で書かれていますが、
https://zhuanlan.zhihu.com/p/672299242?utm_id=0
が参考になります。
以下、数列は特に指定がなければ実数列を考えているものとします。
本で挙げられていた級数は上記の6つでしたが、他にもまだ計算できそうです。
今考えている数列全体がなす
(初めの
この基底の収束値を、他の級数の収束値も駆使しながら求めていきます。
今考えている級数全体がなす
有理数列による級数全体がなす
数列が奇ではないから練習15の系(a')の
を使うと、
と計算できるから、
命題2及び上記より、
これは、
(a)
(b)(ライプニッツ級数)
と計算できるから、
数列が奇であるから練習15の系(c')の
より、
最後の式は、
より従う。
上記の例2より、次元は
整理すれば、
を得る。
ここで、左辺は超越数であることが知られているが、右辺は超越数でないので矛盾。
故に、
さて、(こいつらのせいで二重根号地獄)
まず計算が楽な、奇な数列による級数の収束値を考えます。次に命題3(e)を利用することで指定した基底のうち3つは求まります。これにより上記の二重根号を含む計算を若干工夫することができます。(Q.残りの1つは? A.そんなもん力技だよ)
(a)
(b)
(c)
より、
が従います。
この形ではない二重根号同士の和も同様に計算できます。
証明内では詳しく書いていないので、各自で計算してみてください。
と計算できるから、
(b)と命題3(e)を辺々足して2で割れば良い。
(a)と命題3(e)を辺々足して2で割れば良い。
(a)と(b)を辺々足して2で割れば良い。
と計算できるから、
より従う。
より従う。
より従う。
(a)
(b)
無理!(特殊な場合として命題3(c)は計算できています)
(a)
(b)
と計算できるから、
命題3(b)の値を
より従う。
より従う。
より従う。
より従う。
より従う。
本当は