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現代数学議論
文献あり

マクローリン展開を離散から連続へ1(アプローチ編)

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厳密性を嫌ほど欠いている可能性があります。アレルギーの方はこの記事の閲覧に関してご遠慮願います。覚悟ができていれば見ていってください。
参考文献ありと書いてありますが、wikiによる分数階微分や反復積分の説明のみです。連続化についての具体的な文献はまだ見つかっておりません。

つぶやき

4/9に突然思いついたので書き記します。

マクローリン展開

$$f(x)=\sum_{n=0}^{∞}\frac{x^n}{n!}f^{(n)}(0)$$

まずマクローリン展開とはこういうものです。$f^{(n)}(0)$$f$$x$$n$階微分し$x=0$としたものです。相変わらず美しい。
ここで思いついたやつを書きます。

$$\int_{0}^{∞}\frac{x^{t}}{\Gamma(t+1)}f^{(t)}(0)dt$$

無限級数を広義積分に、階乗をガンマ関数に、$n$次導関数を実数階微分へ拡張しました。解ける気がしません。
ガンマ関数、実数階微分(実数次導関数)を積分として広げると四重積分になりますが...書いてみましょう。

$$\Gamma(t+1)=\int_{0}^{∞}u^{t}e^{-u}du$$
$$f^{(t)}(0)=\frac{1}{\Gamma(-t)}\int_{-c}^{0}\frac{f(v)}{(-v)^{t+1}}dv=\frac{(k-t-1)^{\underline{k}}}{\Gamma(k-t)}\int_{-c}^{0}\frac{f(v)}{(-v)^{t+1}}dv=(k-t-1)^{\underline{k}}\int_{0}^{∞}s^{k-t-1}e^{-s}ds\int_{-c}^{0}\frac{f(v)}{(-v)^{t+1}}dv\ \ (c>0,k>t)$$

まずい予感がしますが、清書。厳密性欠きまくります。

$$\int_{0}^{∞}\frac{x^{t}}{\Gamma(t+1)}f^{(t)}(0)dt=\int_{0}^{∞}x^t(\int_{0}^{∞}u^{t}e^{-u}du)(k-t-1)^{\underline{k}}(\int_{0}^{∞}s^{k-t-1}e^{-s}ds\int_{-c}^{0}\frac{f(v)}{(-v)^{t+1}}dv)dt=-\int_{0}^{∞}\int_{0}^{∞}\int_{0}^{∞}\int_{-c}^{0}\frac{1}{v}(\frac{ux}{-v})^{t}e^{-(u+s)}s^{k-t-1}(k-t-1)^{\underline{k}}f(v)dvdudsdt$$

吐き気のする形になりました。何か別のアプローチが必要そうですね。

相反公式による簡易化

なぜか途中まで思いつかなかった。

$$\int_{0}^{∞}\frac{x^{t}}{\Gamma(t+1)}f^{(t)}(0)dt=\int_{0}^{∞}\frac{x^{t}}{\Gamma(t+1)}・\frac{1}{\Gamma(-t)}\int_{-c}^{0}\frac{f(u)}{(-u)^{t+1}}du$$
ここで、$$\frac{1}{\Gamma(t+1)\Gamma(-t)}=\frac{1}{\Gamma(1-(-t))\Gamma(-t)}=\frac{\sin(-πt)}{π}=-\frac{\sin{πt}}{π}$$
$$\therefore\int_{0}^{∞}\frac{x^{t}}{\Gamma(t+1)}f^{(t)}(0)dt=-\frac{1}{π}\int_{0}^{∞}x^{t}\sin{πt}\int_{-c}^{0}\frac{f(u)}{(-u)^{t+1}}du$$
$$=\frac{1}{π}\int_{0}^{∞}\int_{-c}^{0}\frac{1}{u}(-\frac{x}{u})^{t}f(u)\sin{πt}\ dudt\ \ (c>0)$$

発散しない場合はかなり限られますが、こっちのほうがまだ意味を持ちそうな形です。あと$c>0$定数をどうにかしたい。
ということで、一旦別のことを考えてみましょう。
形を保つのではなく、関数の視点から。

係数$c(s)$の定義

例えば、
$$f(x)=\sum_{n=0}^{∞}c_{n}x^{n}$$
を満たす$c_{n}$
$$c_n=\frac{f^{n}(0)}{n!}$$
となるんでしたね。(特に$f(x)$$c_n$の母関数なんて呼んだり)
つまるところ、
$$f(x)=\int_{0}^{∞}c(s)x^sds$$
なる係数(の関数)$c(s)$を定義したくなってきたわけです。
知識がないので一概に言いたくはないのですが、chatGPT君に聞いたところメリン変換やラプラス変換を例に挙げてくれました。
...察したでしょうか。
これを満たす$c(s)$は、基本的に存在しません。(存在しないそうです)
分布(超関数的なの)として現れることはあるそうなので、一旦ディラックのデルタ関数みたいに定義しましょう。

$$f(x)=\int_{0}^{∞}c(s)x^sds$$
を満たす仮想上(かもしれない)の関数$c(s)$積分展開係数と定める。
また、積分展開係数から定まる関数$f(x)$父関数と定める。

安直な名前であったほうが覚えやすい。
少し考えるとわかるのですが、収束させたくはあるものの$s$に関して積分するので$x^s$が指数関数のオーダーになってしまうため、$c(s)$にガンマ関数が含まれる可能性が非常に高いのです。つまり嬉しい関数でもあるし、病的でもある。
ということで、$c(s)$はなかなか見つけにくいので簡単な父関数側から見ていきましょう。

指数関数の積分展開係数

たい焼き氏の記事 から一部いただきます。

$a>0\ ,\ \Re(z)>0$なる$a\in\mathbb{R},\ z\in\mathbb{C}$に対し、
$$a^{-z}=\frac{1}{\Gamma(z)}\int_{0}^{∞}s^{z-1}e^{-as}ds$$

この式、変形できそうですよね。

$$a^{-z}=\int_{0}^{∞}\frac{1}{\Gamma(z)}\cdot s^{z-1}\cdot z^{-as\cdot\frac{1}{\ln{z}}}ds=\int_{0}^{∞}\frac{s^{z-1}}{\Gamma(z)}z^{...}ds...$$

...別アプローチを探ります。

積分展開係数から定める

こちらは私のフォロワー様からの案を一つ提示させていただきます。$a$を正の定数として$c(s)=s^a$としてみましょう。

$0< x<1$とする。
$$I=\int_{0}^{∞}s^ax^sds=\int_{0}^{∞}s^ae^{-s\ln{\frac{1}{x}}}ds$$
$s\ln{\frac{1}{x}}=t$ とおけば、
$$I=\int_{0}^{∞}\left(\frac{t}{\ln\frac{1}{x}}\right)^ae^{-t}\cdot \frac{1}{\ln\frac{1}{x}}dt=\frac{\Gamma(a+1)}{(\ln\frac{1}{x})^{a+1}}$$
よって、
$$\frac{\Gamma(a+1)}{(\ln{\frac{1}{x}})^{a+1}}=\int_{0}^{∞}s^ax^sds$$
特に$a=1$の場合、$0< x<1$で、
$$\frac{1}{(\ln{\frac{1}{x}})^2}=\int_{0}^{∞}sx^sds$$

最後の積分がめっちゃ重要そうに見える。発散が怖いので範囲は絞りました。あとマイナスがついてるとあれなので$\ln$を(実際正にはなるんですが)常に正にするために逆数にしました。
一種のラプラス変換にも見えるところがいい。そこでここのパートのおまけですが、$x=\Omega$が面白そうなのでやってみましょう。

$$\int_{0}^{∞}s\Omega^sds=\frac{1}{(\ln\frac{1}{\Omega})^2}=\frac{1}{\Omega^2}$$

すっげぇ(語彙力皆無)
二個目紹介します。

$x< a$なる$a$に対し、$c(s)=a^{-s}$とすると、
$$J=\int_{0}^{∞}a^{-s}x^sds=\int_{0}^{∞}\left(\frac{a}{x}\right)^{-s}ds=\int_{0}^{∞}e^{-s\ln\frac{a}{x}}ds$$
$s\ln{\frac{a}{x}}=t$ とおけば、
$$J=\int_{0}^{∞}e^{-t}\cdot \frac{1}{\ln\frac{a}{x}}dt=\frac{1}{\ln\frac{a}{x}}$$
よって、
$$\frac{1}{\ln\frac{a}{x}}=\int_{0}^{∞}a^{-s}x^sds$$

公式的なのが量産できそうなやつですね。ノートに量産したやつを適当にまとめて、今度奮発してみよう。

父関数から定める

最高の関数(?)を導入すると、展開が容易になります。

$0< x<1$に対し、
$$\frac{1}{1-x}=\int_{0}^{∞}\left(\sum_{n=0}^{∞}δ(s-n)\right)x^sds$$

$f(x)=\frac{1}{1-x}\ (0< x<1)$とする。
$$f(x)=\sum_{n=0}^{∞}x^n$$
$$\because x^n=\int_{0}^{∞}δ(s-n)x^sds\ ,\ f(x)=\sum_{n=0}^{∞}\int_{0}^{∞}δ(s-n)x^sds$$
ここで、積分と無限和は交換できるので、
$$f(x)=\int_{0}^{∞}\sum_{n=0}^{∞}δ(s-n)x^sds=\int_{0}^{∞}\left(\sum_{n=0}^{∞}δ(s-n)\right)x^sds$$
すなわち、父関数$\frac{1}{1-x}$の積分展開係数は$\sum_{n=0}^{∞}δ(s-n)$である。

少し思考実験しただけなので積分無限和交換は一旦許してほしうございます。

Conclusion

これからのアプローチを個人的に確定させたので、シリーズ化します。シリーズ化好きなので。
2以降これから更新入れていきます。協力してくださった方々に感謝。誤りなどありましたら書き込んでいただきたい。ではまた。
ところでこの積分展開係数...結構...有用に見えますよね?

追記

'25/04/30: 誤りを訂正しました。
'25/05/03: 「追記」枠を導入し、参考文献に関する注意を加えました。
'25/05/03: 別アプローチとして、「積分展開係数」なるものを追記しました。
'25/05/04: 積分展開係数から定義することによって関数を求め、そのおまけを追記しました。
'25/05/05: 公式として一部証明を追加、指数の説明を追加しました。

参考文献

投稿日:26日前
更新日:18日前
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投稿者

関数をつくろう(掛詞)

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