自己紹介
私は、kzaukzau(カズカズ)と申します。
主にMathlogで記事を書いてます。
よろしくお願いします。
素微分の定義
を でない有理数とする。その素因数分解を
と書く。ただし、 は素数全体の集合であり、 は整数である。
このとき、有理数を次のように定義する:
また、 とする。
素微分の性質 ライプニッツルール
(証明は後述する)
素微分の性質 和の公式が破綻
となり和の公式が成り立たなく、通常の微分と異なる。
素微分は微分
有理関数 の定義
を でない有理数とする。その素因数分解を
と書く。ただし、 は素数全体の集合であり、 は整数である。
このとき、有理関数 を次のように定義する:
が で となることの確認
を代入すると、
ここで、素因数分解の定義より
であるため、
よって、確かに である。
両辺の絶対値の対数を取ると、
これを で微分すると、
よって、
で評価すると、
ここで、
したがって、
の完全乗法的の証明
を 0 でない有理数とし、それぞれの素因数分解を
と表す。このとき、積 の素因数分解は
であるため、
これより、
したがって、
となり、 が完全乗法的であることが示された。
素微分のライプニッツ則の証明
完全乗法的と関数の積の微分公式より、
ここで、 を代入すると、
, , , より、
以上により、素微分のライプニッツ則が示された。
今後考えたい気になること
1 足し算
に何か関係性があってほしい。
2 の定義
の次係数がであるため、次以降は考えなかったが、たとえば完全乗法的で、
素数をに
微分'の代わりにを考えても定数項は等しく次も微分を変更したので、同じことが言える。
蛇足2025/02/14 参考文献[2]との関係
本記事では、でない有理数の素因数分解から関数を構成し、での次の項を考えました。
参考文献[2]の素微分とは異なる「数の微分」について少し書く。
分母が素数と互いに素な有理数の進数展開の定数項と次の項を考えます。
定義
とする。
を「数の微分」としたとき、
がなりたつ。
証明