リーマンテンソル、リッチテンソル、スカラー曲率などの種々の曲率のスピノルへ作用への作用、およびDirac作用素の2乗、ラプラシアン、曲率の関係を記述するLichnerowiczの公式をまとめます。Lichnerowiczはリヒネロビッチみたいな発音です(ポーランド系なのでたぶん日本語では書けない)。
です。同型
で与えられるので、スピノル
と作用します。この
と定義します。
このとき次の式が成り立ちます。
(1)
(2)
(1)
(2)
(
(
(第二項目を
(第二項目を
この二つの公式は、曲率形式に
さらにRicciテンソルの作用をもう少し具体的に計算することができます。
公式1(1)より
である。(
この公式はRicciテンソルの作用はDirac作用素と共変微分の交換子とおつりという感じになっていると覚えておけます。
これらの公式を使うとLichnerowiczの公式を導くことができます。より直接的に導くこともできるのですが、上の曲率作用素に関する3つの公式自体も有用なのでこのような導出にしました。
ただし、
1/2Ricci公式に
となる。ここで
であるから、
である。
これらの公式の応用はかなりありますがここでは述べません。簡単に言うとある性質を持つスピノルが存在するための曲率に関する必要条件を得ることに役立ちます。
Kim, Eui Chul, and Thomas Friedrich. "The Einstein-Dirac equation on Riemannian spin manifolds." Journal of Geometry and Physics 33.1-2 (2000): 128-172.