「中山の補題」は,可換環論のほとんどの本(アティマク,松村など)に載っていて重要な定理ですが,証明がかなり端折られていて正確に理解するのが難しいです.
この記事では中山の補題の証明を完璧に理解することを目指します!
もし
さらに,
中山の補題には様々な形があります.他の形についてはMAAMYUを参照してください.可換or非可換など微妙な差はありますが,ほとんど同じことを言っています.
次に示す行列式を用いた命題が,中山の補題の理解を阻害している一番の原因です.
この記事ではこの命題の証明に全力を尽くします.
(Reid可換環論REではこの命題を「行列式のトリック」と称していたため,採用します.)
が成り立つ.
仮定
と書くことができる.
生成元を
と書くことができる.
ここで,
と書くことができる.
ここで,
となり,
(もしこれが分かりにくければ,
ここで,
つまり,
行列式
であるから,再びクロネッカーのデルタ
と書ける.
ここで,
となるが,左辺を変形すると,
となり,
従って
が示された.
今一度,行列
となっていた.
より,実際にこれを定義通り展開して計算し,
各項は,
が出てくる.
ここで,
以上より,求める式
を作ることができた.
では,中山の補題を示していきましょう.
これは「行列式のトリック」の仮定を満たすから,
となる.
ここで
となる.これは,
となるということである.上の式は準同型の等式だったが,
ここで
また,
がわかる.(
ここで,
が一般に成り立つので,
となる.
なにか間違っている点,分かりにくい点があれば,教えていただけると幸いです!みんなで中山の補題を倒しましょう!