領域$\{(x,y)\in\mathbb{R^2}|x>y>0\}$で定義された実数値関数$f(x,y)$は全微分可能で,次の条件(a),(b)を満たすとする.
(a) $f(\lambda x,\lambda y)=f(x,y),\quad\forall\lambda>0$
(b) $\displaystyle\frac{1}{x}\frac{\partial f}{\partial x}+\frac{1}{y}\frac{\partial f}{\partial y}=\frac{1}{x^2+y^2}$
このとき,以下の問いに答えよ.
全微分可能の定義を思い出しておきましょう.
$D\subset\mathbb{R^2}$を開集合とする.$f:D\rightarrow\mathbb{R}$が$(a,b)\in D$で全微分可能であるとは,$f(a+h,b+k)=f(a,b)+Ah+Bk+o(\sqrt{h^2+k^2})$となるような実数$A,B$が存在することである.
次のことが成り立ちます.
$f:D\rightarrow\mathbb{R}$が$(a,b)\in D$で全微分可能であるとき,以下が成り立つ.
$f:D\rightarrow\mathbb{R}$が$(a,b)\in D$で全微分可能の時,形式的に
$$df_{(a,b)}=\frac{\partial f}{\partial x}(a,b)\,dx+\frac{\partial f}{\partial y}(a,b)\,dy$$