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フーリエ変換の双対性の観察日記

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お久しぶりです。まぐな氏です。
先日、フーリエ変換は二回繰り返すことで、元と似たような形になる"双対性"を持つと聞いて、実際にやってみたら面白かったのでまとめます。

ただし、この記事は解説ではなく、単なる日記のようなものであるから、議論の正当性に過度な期待はしないでほしいです。

この記事は、初学以下が書いています。

この記事はまともに調和解析や函数解析、佐藤超関数を学んでない私が書いているため、誤りや補足、指摘や意見などがあれば、是非コメント欄に書いていただけると非常に助かります。

フーリエ変換の双対性について

フーリエ変換は、二回フーリエ変換することで、以下のように自分自身と似たような形になる。ある意味でこれは双対性と言える。
以下、関数fのフーリエ変換をf^と表す。

双対性

関数f,f^L1(R)であるとき、
f^^(x)=f(x)

L1(R)とは?

L1(R): 絶対可積分関数全体
L1(R)={f:RC  |  |f(x)|<}
絶対値を取って積分して有限。

基底を眺めたり、フーリエ級数展開を弄るなど別な方法もあると思うが、今回は強引に二回フーリエ変換してみた。
ここで、証明に用いる数式を紹介する。

1ガウス積分

eax2dx=πa

これは、とても有名な積分ですね。
証明は、様々な動画や記事でされていますね。

2 ガウス積分の平行移動

ea2x2bxdx=π|a|eb24a2
今回の例ならば、
ea2x22πi(t1+t2)xdx=π|a|eπ2a2(t1+t2)2

    証明まず、平方完成する。
    a2x2+bx=a2(x2+ba2x)=a2{(x+b2a2)2b24a4}=a2(x+b2a2)2b24a2

    よって、本題の積分は、
    ea2x2bxdx=ea2(x+b2a2)2+b24a2dx=ea2x2+b24a2dx=eb24a2ea2x2dx=1π|a|eb24a2
    12行目は、x+b2a2xと変換し、xの一次を消している。

    今回は、b=2πi(t1+t2)であり、b24a2=4π2(t1+t2)24a2=π2(t1+t2)2a2であるから、
    ea2x22πi(t1+t2)xdx=π|a|eπ2a2(t1+t2)2

二回フーリエ変換する

  f^^(t2)=F[F[f](ω)](t2)=(f(t1)e2πiωt1dt1)e2πiωt2dω=lima0ea2ω2(f(t1)e2πiωt1dt1)e2πiωt2dω=lima0f(t1)(ea2ω22πi(t1+t2)ωdω)dt1=2lima0π|a|f(t1)eπ2a2(t1+t2)2dt1=lima0π|a|f(t1t2)eπ2a2t12dt1=lima01πf(|a|πt1t2)et12dt1(π|a|t1t1)=1πf(t2)et12dt1=1f(t2)

関数列の極限が関数になってるような関数列{ea2x2}を用いて示した。
この結果から、即座に逆フーリエ変換を得られる。

逆フーリエ変換

f(x)=F1[f^](x)=f^(ω)e2πiωxdω

定理1より、

f(x)=F[F[f](ω)](x)=F[f^(ω)](x)
よって、フーリエ変換の定義に入れて、
f(x)=f^(ω)e2πiωxdω

超関数のモチベ?

フーリエ変換を、関数に収束するとは限らない一般の関数列に拡張してみる。

この辺りは超関数論や調和解析の分野なのだろうが、中の人は良くわからないので、あくまでも計算してみての「感想」である。

佐藤超関数におけるディラックのデルタ関数

δ(x)=lims012πi(1x+is1xis)

これは、デルタ関数のひとつの定義である.

1のフーリエ変換

e2πiωxdω=δ(x)

証明

 e2πiωxdω=lims0e2πiωxe2πs|ω|dω=lims0(0e2πiωxe2πs|ω|dω+0e2πiωxe2πs|ω|dω)=lims0(0e2πiωxe2πsωdω+0e2πiωxe2πsωdω)=lims0(0e2πi(x+is)ωdω+0e2πi(xis)ωdω)=lims012πi(1x+is1xis)=δ(x)

これはあくまでも、下の本命の方を考えていたときに必要になったものである。

本命の方

F[F[f](ω)](t2)=(f(t)e2πiωt1dt1)e2πiωt2dω=f(t1)(e2πi(t1+t2)ωdω)dt1=f(t1)δ(t1+t2)dt1=f(t2)

感想

これは、確かに佐藤超関数のデルタ関数の定義を認めれば成り立ちそうである。
しかし、佐藤超関数の定義のモチベーションは、フーリエ変換の双対性からくるものだったのだろうと感じた。
デルタ関数の逆フーリエ変換は定義から明らかに1であるから、1のフーリエ変換はデルタ関数と分かる。
また、上の議論から1のフーリエ変換が公式1の最後の極限で表されると分かる。
佐藤超関数のデルタ関数のモチベはこれだったのかもしれねぇ。。

フーリエ変換で遊んでたら超関数論の片鱗がチラリズムした、面白い経験でした。
これを機に調和解析とか、関数解析を学び、いずれ超関数論にも踏み入れたいものです。
ほなまた。

投稿日:2023113
更新日:2023113
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