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6φ5のq超幾何級数の部分和の和公式

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非負整数nに対して,
k=0n(1aq2k)(a,b,c,a/bc;q)k(1a)(aq/b,aq/c,bcq,q;q)kqk=(aq,bq,cq,aq/bc;q)n(aq/b,aq/c,bcq,q;q)n

が成り立つ.

Jacksonの8ϕ7和公式
8ϕ7[a,aq,aq,b,c,d,e,qna,a,aq/b,aq/c,aq/d,aq/e,aqn+1;q]=(aq,aq/bc,aq/bd,aq/cd;q)n(aq/b,aq/c,aq/d,aq/bcd;q)n(a2qn+1=bcde)
より, e=aqn+1とすると, d=a/bcとなり,
k=0n(1aq2k)(a,b,c,a/bc;q)k(1a)(aq/b,aq/c,bcq,q;q)kqk=(aq,aq/bc,bq,cq;q)n(aq/b,aq/c,bcq,q;q)n
となって示される.

上の証明はJacksonの和公式を用いたが, 左辺の項はnに依存していないので, nに関して差分を考えることによっても証明できる. 古典的な場合は以下のようになる.

非負整数nに対して,
k=0n(a+2k)(a,b,c,abc)ka(1+ab,1+ac,1+b+c)kk!=(1+a,1+b,1+c,1+abc)n(1+ab,1+ac,1+b+c)nn!

投稿日:202462
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Wataru
Wataru
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44513
超幾何関数, 直交関数, 多重ゼータ値などに興味があります

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