・はじめに
・準備
・実際に使ってみる
・最後に
どうも、色々やる数学徒です。
今回は僕が代数をやっていて1番感動した話について書きます。
最近初等幾何がTwitterで流行っていたので代数でやってみたくなりました。
ちなみにこの記事の参考文献となっている「代数学教本」は恩師とも言える先生に貸していただいた本なのですが、初心者でもわかりやすく、とても面白い本となっています。代数学教本と赤雪江があれば強くなれますね。
少し定義が続きます。
体に関する基礎事項なので飛ばしてOKです。
単位元
体
体
どうやってこんなものが幾何に繋がるのか不思議ですね。
与えられた長さの
が存在して、
何やら作図に繋がるような話が出てきましたね。
「作図が可能」のルールは次の章で詳しく説明します。
・作図はコンパスと定規だけを用いる
・定規は長さを測る用途では用いない
・長さ
与えられた長さ
つまりは、長さ
今回は具体的に次のような問題を考えてみます。
与えられた立方体の体積が
言い換えたら
与えられた長さ(ここでは
となりますね
直感的にわかるようにこの作図はあなたが神でない限りは不可能です。
では実際に示しましょう。
定理1より
が存在し、
次のようなものを考える。
ここで
仮定より
また、
したがって、
を満たす
同様にして
以上より
が得られる。
よって
また、
これにより
一方で
上で示した命題より
となり不合理であるため矛盾。
よって、与えられた長さ(ここでは
こんな逸話があるそうな
昔々、ギリシャにて疫病が流行りました。
そんなとき!
「神殿の形をそのままに体積を
お疲れ様でしたー
たまにはこういう基礎的な代数を応用して使ってみると息抜きにもなって楽しいですね。
ここで扱った倍積問題も(個人的に)一般化できそうなので興味のある方は作図可能性の世界を覗いてみるといいかもしれませんね。
余談ですが、借りていた本にコーヒーをぶちまけてしまいました。シミ取りは可能なのでしょうか?