高校数学では登場しなかった表現を中心に、本書で登場する順に紹介していきます。
知らない表現が出てきたときに、ここに立ち返ってみてみましょう。
パソコンなら画面右部に、スマホなら画面上部のタイトル名から目次を見れます。
追加して欲しい情報があればコメントでもTwitter(新X)のDMでも気軽に僕にお伝えください。
黒板に書く量を減らす目的で使われます。
いずれ自主ゼミで使うことになります。
慣れるために本記事で使っていきます。
| 省略形 | 用語 | 意味 | 詳細 |
|---|---|---|---|
| Def./Dfn. | Definition | 定義 | 何かから与えられるものではなく、「まず、こう置く」というもの |
| Prop. | Proposition | 命題 | 真か偽かの断定文 |
| Thm./Th. | Theorem | 定理 | 命題の中でも特に有用なもの。証明が付いている。 |
| Ex./Exm. | Example | 例 | 定義や定理などを説明用に具体例に落としたもの |
| Lem. | Lemma | 補題 | 証明で使うための簡単な定理 |
| prf./pf. | Proof | 証明 | 慣習により小文字のpから始まることが多い |
| N.B. | Nota Bene | 注意 | 重要な注意。間違えやすい箇所、例外、後の論理で重要な考え方。 |
| Rem./Rmk. | Remark | 注意 | 補足。別の見方、直感的説明、例の紹介、証明後の軽いコメント。 |
高校数学でありましたね。集合のうち要素を何も持たない集合です。
自然数を表す英語の"N"atural numberの頭文字。
$1,2,3,4,5,...$のような自然数の集まり。
大学数学ではこれに0を含めたりすることもあります。
整数を表すドイツ語の"Z"ahlenの頭文字。
(整数は英語でIntegerだが、虚数を意味するImaginary numberとの混同を避けるためか。)
$...,-2,-1,0,1,2,3,...$のような整数の集まり。
割り算の「商」を意味する英語の"Q"uotientの頭文字。
(有理数は英語でRational numberだが、実数の$\mathbb{R}$と避けるためか。)
整数÷整数であらわされる数字の集まり。
実数を表す英語の"R"eal numberの頭文字。
数直線上にある数字すべての集まり。
今までの自然数、整数、有理数はもちろんすべて含み、加えて無理数($\sqrt2,e,π$などなど)も入ってきます。
実数は二乗すると$0$以上になるという性質がある。
複素数を表す英語の"C"omplex numberの頭文字。
注意だが、実数も複素数に含まれる。
例としては$0,\sqrt3,\sqrt{π},i,i+e^{iπ}$などだ。変なものを入れてしまったが、恐らく君の思いつく数字は全て複素数の範囲だろう。
集合と集合の包含関係は$\subset$で表される。
大小関係の$\lt$みたいに大きい方が開けてると思えば覚えやすい。
数の集合に用いればこのようになる。
$\mathbb{N}\subset\mathbb{Z}\subset\mathbb{Q}\subset\mathbb{R}\subset\mathbb{C}$
元というのは要素と意味は変わらない
集合$A$を$A=${$x\in\mathbb{N} \ \vert \ 1\le x\le5$}すなわち、$A=${$1,2,3,4,5$}とするとき$\#A=5$
空集合なら$\#\varnothing=0$
いわゆる合同式というやつである。
恐らく高校範囲なので、詳しく知りたい方は自分でネットで調べて勉強してほしい。が、ある程度は記事内で補足するので恐れないでかまわない。
$3\equiv8 \ (mod \ 5)$という具合である。$-2\equiv8 \ (mod \ 5)$のように負の数を入れるのもありである。
こういう余りを考えるやり方は、本書で有限体として似た形で登場するので慣れていて欲しい。
具体的な数字を入れるなら$2 \ \vert \ 8$といった具合である。
本書にこの表記があっただろうか$\ldots?$
競技数学の整数問題で少し見かけたことはあるが。
写像とは定義域すべての値に対して、ただ一つの値を返す対応である。行き先は被っても良い。
ポイントは定義域すべてに対応しているということと、たった一つの値を返すこと、である。
例えば全ての実数に対して定義された$f(x)=xの多項式$、などまさに写像である。
いくつか例を見てみよう。
$f(x)=x^2\cdots$定義域が$\mathbb{R}$(実数全体)の写像である
$f(x)=\sqrt{x}\cdots$定義域が$\mathbb{R}_{\ge0}$(0以上の実数)の写像である
$f(x)=\frac{1}{x}\cdots$定義域が$\mathbb{R}_{\ne0}$(0を除く実数)の写像である
$f$を$A$から$B$への写像、つまり$f:A\rightarrow B$としたとき
・$B$のどれもが$A$からの行き先として与えられているなら全射$(B$が余らない$)$
・異なる$A$から出た行先が必ず異なる$B$になるのなら単射$($行先が被らない$)$
・全射かつ単射なら全単射$($すべての$A$と$B$が1対1対応している$)$
例を見た方が早い。
$f_1,f_2,f_3,f_4,f_5$を、それぞれ次の式で定義された$\mathbb{R}$から$\mathbb{R}$への写像とする:
$f_1(x)=x+1,\ f_2(x)=x^3,\ f_3(x)=x^3-x,$
$f_4(x)=a^{x}\ (a\gt0,\ a\ne1),\ f_5(x)=x^2$
$f_1,f_2$は全射であり単射であるので全単射である。
$f_3$は全射だが、行き先が被る(例えば$x=-1,0,1$)ので単射ではない。
$f_4$は指数関数、$x$ごとに異なる値を取るので単射だが、値域は$y\gt0$のみで実数をカバーできていないので全射ではない。
$f_5$は異なる$x$でも同じ行き先を持つ(例えばx=-1,1)ので単射ではなく、値域は$y\ge0$のみで実数をカバーできていないので全射でもない。
$\xrightarrow{\simeq}$