はじめに
記事名がラノベのタイトルみたいですね. ところでで複素数の実部, 実数に対しをそれぞれ素数全体, 未満の素数全体の集合を表わすとする. 最も一般的に知られているゼータ関数:
には,
という無限積表示がある. これを, のEuler積表示という.
みずきさんの記事
では, Euler積表示を簡単な方法で分かりやすく示しているが, 暗に無限積の絶対収束性等を認めているので, 今回はそれを用いずに示していきたいと思う.
ゼータ関数のEuler積表示
で未満の素数の積で構成される数全体とする. 即ち,
すると,
と変形できる. 二つ目の等式においては, 絶対収束級数の有限積であるから, 並びかえ及び積の展開が可能である. 従って
と解釈すれば,
さいごに
下の引用に挙げた書籍「素数とゼータ関数」には, みずきさんのような直感的な証明と, 本記事のような厳密な証明のどちらも載っていますので, 気になる方はお手にとってみてください.
素数とゼータ関数, 小山信也, 共立出版.