この記事では, 先日, 白茶さんという方がツイートされていた, 以下の極限の証明を書いてみようと思います.
ファールハーバーの公式を使います. その証明については こちら をご覧ください.
即ち, ∑k=1nkm=1m+1∑k=0m(m+1k)(−1)kBknm+1−k ですから,
1nn∑k=1nkn=nn+1∑k=0n(n+1k)(−1)kBknkとなります.
各kに対して, n→∞ のとき (n+1k)nk→1k! なので, この差を評価してみます.
1k!−nn+1⋅(n+1k)nk=1k!(1−n⋅n!nk(n+1−k)!)0<n⋅n!nk(n+1−k)!=nn⋅nn⋅n−1n⋅⋯⋅n−k+2n≤1これが 0≤k≤n で成り立ちます.
さらに, 3≤kで
logn⋅n!nk(n+1−k)!=log(1−1n)+log(1−2n)+⋯+log(1−k−2n)<−1n−2n−⋯−k−2n<−(k−2)22nが成り立ちます.
これと ex≤x+1 を併せて,
0≤1−n⋅n!nk(n+1−k)!<(k−2)22n
さらに, k=0,1,2 でも成り立つように, もっと評価を甘くして
0≤1−n⋅n!nk(n+1−k)!<(k+1)2n
とします. (これはk>nのときは自明で意味がないですが.)
以上より,
|1nn∑k=1nkn−∑k=0n(−1)kBkk!|=|nn+1∑k=0n(n+1k)(−1)kBknk−∑k=0n(−1)kBkk!|≤∑k=0n|1−n⋅n!nk(n+1−k)!||Bk|k!<1n∑k=0n(k+1)2|Bk|k!
ところで ∑n=0∞Bnn!xn の収束半径は2πですから, 上の最後の行のΣの部分は, n→∞ で定数に収束します. よって結局,
limn→∞|1nn∑k=1nkn−∑k=0n(−1)kBkk!|=0即ち,
limn→∞∑k=1n(kn)n=limn→∞∑k=0n(−1)kBkk!=ee−1
と, 求められました.
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