この記事ではk-リュカ数の四捨五入表示について私なりに考察した結果を紹介します。
かなり荒い評価ですがひとまず次のような結果が得られました。
が
が成り立つ(つまり
ただし
の唯一の正の実数解としました。
具体的に
まず
が成り立つことを示さなければなりませんが、今までわかっている
(
1
の補題6,
2
の命題4参照)からは
よりもはみ出ていることがDesmosなどで確かめてみるとわかります。)
なので今度は方程式
で表されること
が成り立ってくれれば
そのような
方程式
が成り立つ。
この不等式を以下で示し、
いま
の解であったのでこれを適当に変形することで
が成り立つことがわかります。
ここで
が成り立ち、これをまた適当に変形することで極方程式
が得られます。この方程式から
まず
のグラフを見てみると想像が付きやすいと思います)。
は
方程式の右辺を
および
が成り立つことからわかる。
次に
補題3の証明より
が成り立つことからわかる。
では
いま原点から円
の
が成り立つ。
また
が成り立ち、特に
を得る。
いま
なる
が成り立ち、特に
と
とおくと
が成り立つ。
が成り立つことおよび
に注意すると
を得る。
さて上での議論により命題2
が成り立つことを示しましたがこの不等式からどのような
が成り立つのか見ていきましょう。
まず命題2の不等式の右辺がこのままでは扱いづらいので少し変形しましょう(流石に
の整数解を直接求めるのには無茶があります)。
いま任意の
が成り立つので
と評価できる。
そして
がわかるのでこれを適当に変形することで主張を得る。
ここで
となるような
と変形できるので命題1を得るには以下のことを示せばよい。
が成り立つことから主張を得る。
ちなみに補題7のように
では具体的に
とおくと
が成り立つ。
に注意すると
を得る。
恐らくここでの議論も精密化することでもっと良い評価を得られると思いますがとりあえず私の考察としては以上にしたいと思います。