こんにちは。MakkyoExistsと申します。
まずは有限群の表現論において基本的なSchurの補題について書きたいと思います。
ちなみに何でSchurの補題について書こうと思ったかというと、たまたま近藤武先生の『群論Ⅲ』という本が手元にあって、パッと開いたところがSchurの補題のページだったからです笑
この補題だったら証明はほとんど定義を使うだけだし書きやすいなと思ったので書いてみました。
まぁ、前置きと自己紹介はこれくらいにしてさっそく中身に入っていきたいと思います。
この章では有限群の表現、同型の概念、そして既約表現についての定義をします。
これを読んでいるみなさんには周知のことかもしれませんが、軽く述べておきます。
が与えられたとき、
ここで、
となる
つまり2つの表現が同型であるかどうかは、
・線形で
・同型で
・可換な
写像がとれるかどうかを調べればよいわけです。
同型の定義で出てきた
では次に不変部分空間と既約表現について定義します。
どうですか? 初学者には少し複雑に見える定義かもしれませんね。ちなみに
というのは
といった感じでしょうか。これが任意の
ではいよいよSchurの補題について述べたいと思います。主張は以下の通りです。
また、任意の
が成り立つ零写像ではない
既に定義した通り、2つの表現が同型であるかどうかは
・線形で
・同型で
・可換な
写像
次に
このとき、任意の
よって
つまり
いかがでしたでしょうか? なかなか書くのって大変ですね笑 肩こりが爆発しそうです。
あ、ちなみにですね、Schurの補題には続きがあって、
となる
ということも言えます。流れでそのまま証明できるし本当はここまでこの記事で解説したかったのですが、如何せん想像以上に書き疲れたので今日はとりあえずここまでとしておきます。。また次回書くことにしますね笑
(2020/11/08追記:後半の主張も
こちらの記事
に書きました。是非見ていただけると嬉しいです。)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また、読んだ感想とかあればコメント下さると嬉しいです。何か誤植とか間違っている点などもございましたら教えて下さい。Twitterも
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では改めて、ありがとうございました('-'*)