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大学数学基礎解説
文献あり

自然密度がゼロになる例

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mathoverflowでのテレンス・タオの回答[1]の前半部分
自然密度の定義は参考文献[2]でも見てください

$A\subseteq\mathbb{N}$$\sum_{a\in A}\frac{1}{a}<+\infty$を満たすとき、$A$の自然密度は$0$.

まず任意の$\varepsilon>0$に対して、ある$J\geq 0$があり、全ての$j\geq J$に対して$\frac{|[2^j,2^{j+1})\cap A|}{2^j}\leq\varepsilon$である.
なぜなら、さもなくば$j_1< j_2<\cdots$があり$|[2^{j_i},2^{j_i+1})\cap A|>2^{j_i}\varepsilon$を満たすので
$$ \sum_{a\in A}\frac{1}{a}\geq\sum_{i=1}^\infty\sum_{a\in[2^{j_i},2^{j_i+1})\cap A}\frac{1}{a}\geq\sum_{i=1}^\infty\sum_{a\in[2^{j_i},2^{j_i+1})\cap A}\frac{1}{2^{j_i}}\geq\sum_{i=1}^\infty\sum_{a\in[2^{j_i},2^{j_i+1})\cap A}\frac{2^{j_i}\varepsilon}{2^{j_i}}=\sum_{i=1}^\infty\varepsilon=+\infty $$
となってしまい矛盾するからである.これより$N\geq 2^J$に対して$N\in [2^{J'},2^{J'+1})$とし、大雑把に評価すると
$$ |[1,N]\cap A|\leq 2^J+\sum_{j=J}^{J'}|[2^{j_i},2^{j_i+1})\cap A|\leq 2^J+\sum_{j=J}^{J'}2^j\varepsilon\leq 2^J+2^{J'+1}\varepsilon\leq 2^J+2\varepsilon N $$
なので$\limsup_{N\to+\infty}\frac{|[1,N]\cap A|}{N}\leq\limsup_{N\to+\infty}\frac{2^J+2\varepsilon N}{N}=2\varepsilon$となり$\varepsilon\to 0$とすることで、$\lim_{N\to+\infty}\frac{|[1,N]\cap A|}{N}=0$を得る.

参考文献

投稿日:2021111

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usagiop
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