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大学数学基礎解説
文献あり

二つの円柱を合わせた図形

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はじめに

こんにちは、AGAです。
今回は初めての図の導入も含めた記事になっています。

本題

今回考えていくのは上半分が以下の図1のようになる立体です
二つの円柱を合わせた図形(紫は重なっている部分) 二つの円柱を合わせた図形(紫は重なっている部分)

二つの円柱の式はそれぞれx2+z2=1,y2+z2=1とする。

定式化

この図形の式は
min(x2,y2)+z2=1

この図形は二つの円柱の合わせた図形であるから
和集合を考えると、
{(x,y,z)R3|x2+z21}{(x,y,z)R3|y2+z21}
の和集合だから、{(x,y,z)R3|x2+z21y2+z21}
={(x,y,z)R3x21z2y21z2}
={(x,y,z)R3|min(x2,y2)1z2}
={(x,y,z)R3|min(x2,y2)+z21}
よってこの図形(の境界の面)の式は
min(x2,y2)+z2=1となる。

体積

ここからは無限の円柱の部分を考えてもつまらないので、
1x1,1y1
の範囲で考える。

上記の範囲で
min(x2,y2)+z2=1で挟まれた体積V
V=4π163

与式を変形する
min(x2,y2)+z2=1
z2=1min(x2,y2)
z=±1min(x2,y2)
z0の部分とz0の部分の面積は等しい

このことから重積分を用いると次のようになる
V=211111min(x2,y2)dxdy
1min(x2,y2)は偶関数だから
=801011min(x2,y2)dxdy
=801((0y1x2dx)+(y11y2dx))dy
=8(010y1x2dxdy+01y11y2dxdy)
=8(01x11x2dydx+01y11y2dxdy)
=1601x11x2dydx
=1601(1x)1x2dx
=4π163

表面積

上記の範囲で
min(x2,y2)+z2=1で挟まれた表面積S
S=2π

表面積の公式から
S=11111+(zx)2+(zy)2dxdy
=11111+(x1min(x2,y2))2+(y1min(x2,y2))2dxdy
=401(0y1+(x1x2)2+(y1x2)2dx+y11+(x1y2)2+(y1y2)2dx)dy
=401(0y1+(x1x2)2dx+y11+(y1y2)2dx)dy
=401011+(x1x2)2dxdy
=401011+x21x2dxdy
=4010111x2dxdy
=4010111x2dxdy
=401π2dy
=2π

参考文献

投稿日:20211123
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投稿者

AAG
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抽象代数学とか好きなB1。気分屋です。 (元の名前:AGA) 厳密にテキトーにやってます。 基本検算しません。 間違いがあったら容赦なく指摘してください。

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