どうも、あおです。
この記事は「
本質部分加群の圏論的特徴づけ Part1
」の続編になります。
前回は、本質部分加群に対して圏論的特徴づけをしたわけですが、こうなると諸性質に圏論的証明を与えたいと思うのが人間の性です。そういうわけで、以下では本質単射に関するよく知られているであろう二つの命題に対して上の特徴づけを用いて圏論的な証明を与えていきます。
前回同様、この記事を通して次の約束をしておきます。
・
・
・
・射は全部
・
・
・値域と定義域が等しいような名前がない射はすべて同じ射
・加群論における極初歩的な主張
・(アーベル)圏におけるpullbackやpushoutに関する基本的な主張
早速諸性質について圏論的証明を与えていきましょう。
(1)
これを本質単射の言葉で言い換えることで、少し圏論的な見方ができます。
(1) 上の合成
(2)
(1)
まず、
ここで、
より
したがって、
ゆえに
つぎに
ここで
より
したがって、
ゆえに
(2)
いつも通り、
ここで、
をとると、次の図式に分解できる
Pullback Lemmaより左の四角形はまたPullbackのとPullbackはmonoを保つのと
はい、加群論の命題が簡単なPBの演習問題と化しました。
この調子でもう一つ示していきましょう。
本質単射についてよく知られた必要十分条件が以下のように示せます。
(1)
(2)任意の
(1)
仮定から、以下のような図式が得られます。
ここで、仮定から
これは、落ち着いてPBの普遍性を確かめればわかります。
(2)
任意に
この時、
と図式を広げられる。ここで
に蛇の補題を用いることで、
が得られる(
この[1]を見るとpullbackの普遍性より次のように分割できる。
つまり、
したがって、
(実は上の蛇の補題を使っているところは、蛇の補題を使う必要は全くなく、可換な四角の平行射で
すみません、どうしても長くなると細かく分けたくなってしまうので、今回も微妙な長さで終わらさせていただきます...。まだ本質単射に対していろいろな命題があるのですが、それらはPart3以降で書くと思います。
ありがとうございました!!