この問題は私も答えを知らないので、数学界への問題提起とします。
平均と分散が有限の値である連続型確率分布$ D $に対し、その平均を$ m $、密度関数を$ p(x) $とする。このとき、$ D_+ $と$ D_- $をそれぞれ以下の密度関数$ p_+(x) $と$ p_-(x) $によって定める:
$$ p_+(x) = \left\{ \,
\begin{aligned}
& \frac{p(x)}{\int_m^{\infty} p(t) dt} (x > m) \\
& 0 (x \leq m)
\end{aligned}
\right. $$
$$ p_-(x) = \left\{ \,
\begin{aligned}
& \frac{p(x)}{\int_{-\infty}^m p(t) dt} (x \leq m) \\
& 0 (x > m)
\end{aligned}
\right. $$
$S \sim D_+, \hspace{1mm} T \sim D_-$を独立な確率変数としたとき、$ S + T$の従う確率分布を$ D $のピーマン化と呼ぶ。
平均と分散が有限の値である連続型確率分布$ D $に対し、そのピーマン化を$ D' $とする。$ X, Y \sim D$が独立、$ Z \sim D' $であるとき、必ず$ V(X + Y) \geq V(Z) $が成り立つだろうか?
正規分布のときにこの予想が成り立つことは 前の記事 で示しましたが、他の分布でも成り立つだろうか、というのがこの問題の趣旨です。