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大学数学基礎解説
文献あり

二平方定理のとある一般化

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$$\newcommand{a}[0]{\alpha} \newcommand{b}[0]{\beta} \newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{d}[0]{\delta} \newcommand{dis}[0]{\displaystyle} \newcommand{e}[0]{\varepsilon} \newcommand{farc}[2]{\frac{#1}{#2}} \newcommand{G}[0]{\Gamma} \newcommand{g}[0]{\gamma} \newcommand{Gal}[0]{\operatorname{Gal}} \newcommand{id}[0]{\operatorname{id}} \newcommand{Im}[0]{\operatorname{Im}} \newcommand{Ker}[0]{\operatorname{Ker}} \newcommand{l}[0]{\left} \newcommand{L}[0]{\Lambda} \newcommand{la}[0]{\lambda} \newcommand{Li}[0]{\operatorname{Li}} \newcommand{li}[0]{\operatorname{li}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{ol}[1]{\overline{#1}} \newcommand{ord}[0]{\operatorname{ord}} \newcommand{P}[0]{\mathfrak{P}} \newcommand{p}[0]{\mathfrak{p}} \newcommand{phm}[0]{\phantom{-{}}} \newcommand{q}[0]{\mathfrak{q}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{r}[0]{\right} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Re}[0]{\operatorname{Re}} \newcommand{s}[0]{\sigma} \newcommand{t}[0]{\theta} \newcommand{ul}[1]{\underline{#1}} \newcommand{ve}[0]{\epsilon} \newcommand{vp}[0]{\varphi} \newcommand{vt}[0]{\vartheta} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} \newcommand{z}[0]{\zeta} \newcommand{ZZ}[1]{\mathbb{Z}/#1\mathbb{Z}} \newcommand{ZZt}[1]{(\mathbb{Z}/#1\mathbb{Z})^\times} $$

はじめに

 この記事ではフェルマーの二平方定理
「自然数$n$がある整数$x,y$を用いて$n=x^2+y^2$と表せることと$n$の非平方因子が$4k+3$型の素因数を持たないことは同値である」
またはヤコビの二平方定理
$r_2(n)=\#\{(x,y)\in\Z^2\mid x^2+y^2=n\}$とおくと$\dis r_2(n)=4\sum_{2\nmid d\mid n}(-1)^{\frac{d-1}2}$が成り立つ」
を一般化した問題

 整数$a,b,c$と自然数$n$に対して$n=ax^2+bxy+cy^2$を満たすような整数$(x,y)$はいくつ存在するか

のいくつか特別な場合について解説していきます。
 これにあたって 二次形式についての記事 の内容や用語をよく使うので予め目を通しておくことを推奨します。

二次形式の自己同型

 以下では二次形式$f=[a,b,c]=ax^2+bxy+cy^2$が正定値、つまり$D=b^2-4ac<0$の場合を考えていきます。

 二次形式$f$$a(x^2+y^2),a(x^2+xy+y^2)$と同値でなければ$f$を変えないような変換(自己同型)は
$$\begin{pmatrix}X\\Y\end{pmatrix}=\begin{pmatrix}\pm x\\\pm y\end{pmatrix}$$
$2$つに限る。

 この補題は特に証明しませんが、これは虚二次体$\Q(\sqrt d)$に含まれる$1$の累乗根が
$d=-3$のとき$\pm1,\pm\omega,\pm\omega^2$$6$
$d=-4$のとき$\pm1,\pm i$$4$
$d<-4$のとき$\pm1$$2$
であることに起因しています。
 この補題(および$h(-3)=h(-4)=1$)から判別式$D$の原始的な二次形式$f$の自己同型の個数を$w_D$とおくと
$$w_D=\l\{\begin{array}{cl} 6&D=-3 \\4&D=-4 \\2&D<-4 \end{array}\r.$$
となることがわかります。

properな表現

 自然数$n$が二次形式$[a,b,c]$によってproperに表現可能であるとはある互いに素な整数$\a,\g$があって
$$n=a\a^2+b\a\g+c\g^2$$
が成り立つことを言う。またそのような$(\a,\g)$$m$properな表現と言う。

 $n$のproperな表現$(\a,\g)$に対し整数$m\;(0\leq m<2n)$であってある変換
$$\begin{pmatrix}X\\Y\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}\a&*\\\g&*\end{pmatrix}\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}$$
によって
$$aX^2+bXY+cY^2=nx^2+mxy+ly^2\quad(l=(m^2-D)/4n)$$
が成り立つようなものがただ一つ存在する。

 仮定より$\a,\g$は互いに素なので
$$\a\d-\g\b=1$$
の整数解は$\b=\b_0+\a k,\d=\d_0+\g k$($k$は任意の整数)によって尽くされ、これに対して変換
$$\begin{pmatrix}X\\Y\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}\a&\b\\\g&\d\end{pmatrix}\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}$$
を考えると、ある整数$m,l$があって
\begin{eqnarray} aX^2+bXY+cY^2 &=&(a\a^2+b\a\g+c\g^2)x^2 \\&&+(2a\a\b+b(\a\d+\b\g)+2c\g\d)xy \\&&+(a\b^2+b\b\d+c\d^2)y^2 \\&=&nx^2+mxy+ly^2 \end{eqnarray}
が成り立つ。
 いま$\b=\b_0+k\a,\d=\d_0+k\g$より
\begin{eqnarray} m&=&2a\a\b+b(\a\d+\b\g)+2c\g\d \\&=&(2a\a\b_0+b(\a\d_0+\b\g_0)+2c\g\d_0)+2k(a\a^2+2b\a\g+c\g^2) \\&=&m_0+2kn \end{eqnarray}
が成り立つので
$$0\leq m<2n$$
となるような$k$および$m$が一意に存在することがわかる。

 いま$[n,m,l]$の判別式$m^2-4nl=b^2-4ac=D$から
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
が成り立つので、逆に
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
なる$0\leq m<2n$に対して$l$$m^2-4nl=D$によって定めた二次形式$[n,m,l]$を考えます。

 $[a,b,c]$による$n$のproperな表現の個数は
($[a,b,c]$の自己同型の個数)$\times$($[n,m,l]$$[a,b,c]$と同値となるような$m$の個数)
となる。

 定理3による対応$(\a,\g)\mapsto m$の挙動を考える。

$m\mapsto(\a,\g)$について

 $f=[a,b,c]$$g=[n,m,l]$が同値となるような$m$に対し、その変換$f(X,Y)=g(x,y)$
$$\begin{pmatrix}X\\Y\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}\a&\b\\\g&\d\end{pmatrix}\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}$$
とおくとproperな表現$(\a,\g)$が得られる。またこの変換の取り方は$f$の自己同型の個数だけあるので同じだけの$(\a,\g)$が得られることになる(恒等でない自己同型は$1$を固有値に持たないのでそれぞれが違う表現を定めることもわかる)。

$(\a,\g)\mapsto m$について

 $n$のproperな表現$(\a,\g),(\a',\g')$が同じ$m$を定めるとき、
$$\begin{pmatrix}X\\Y\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}\a&\b\\\g&\d\end{pmatrix}\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix},\; \begin{pmatrix}X'\\Y'\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}\a'&\b'\\\g'&\d'\end{pmatrix}\begin{pmatrix}x\\y\end{pmatrix}$$
とおくと$g(x,y)=f(X,Y)=f(X',Y')$なので$(X,Y)$$(X',Y')$は自己同型の関係にあり、したがって$(\a,\g),(\a',\g')$も自己同型の関係にあることがわかる。

平方剰余と表現の個数

 上では合同方程式
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
によって$n$のproperな表現の個数が計算できることを示しました。
 ではまず
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
はいくつの解を持つのかを考えていきましょう。
 ただし以下では$n$$D$は互いに素である場合を考えていきます。

 整数$a,n\;(n>0)$に対してクロネッカー記号$(a|n)=\l(\frac an\r)$を次のように定める。
・奇素数$p$に対しては$(a|p)$をルジャンドル記号とする。
$p=2,\;2\nmid a$のときは$(a|p)=(-1)^{\frac{a^2-1}8}$とする。
$n=\prod_{p|n} p^{e_p}$と素因数分解されるときは$(a|n)=\prod_{p\mid n}(a|p)^{e_p}$とする。
 このときクロネッカー記号は完全乗法的な関数となる。つまり任意の$a,b,m,n$に対し
$$\l(\frac{ab}n\r)=\bigg(\frac an\bigg)\l(\frac bn\r),\; \bigg(\frac a{mn}\bigg)=\bigg(\frac am\bigg)\bigg(\frac an\bigg)$$
が成り立つ。

 判別式$D$と互いに素な自然数$n$に対し合同方程式
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
$0\leq m<2n$なる解の個数は
$$\prod_{p\mid n}(1+\l(\frac Dp\r))=\sideset{}{'}\sum_{d|n}\l(\frac Dd\r)$$
となる。ただし$d$$n$の正の約数であって平方因子を持たないようなもの全体を渡るものとした。
 特に合同方程式に解が存在するためには$(D|n)=1$が成り立たなければならない。

 合同方程式
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
$4n$を法とした解の個数が$2\sideset{}{'}\sum_{d\mid n}(D|d)$となることを示せばよい。
  $\ZZt{p^e}$の構造 とかルジャンドル記号の定義とかHenselの補題とかに注意する。

$D\equiv1\pmod4$のとき

 $4n$の素因数分解における素数$p$の指数を$e$とおくと合同式方程式
$$m^2\equiv D\pmod{p^e}$$
の解の個数は
$p\geq3$のとき$1+(D|p)$
$p=2,e=2$($n$が奇数)のとき$2$
$p=2,e\geq3$($n$が偶数)のとき$2(1+(D|p))$
となるので中国剰余定理から
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
の解の個数は
$$2\prod_{p\mid n}(1+\l(\frac Dp\r))=2\sideset{}{'}\sum_{d\mid n}\l(\frac Dd\r)$$
と求まる。また$-2n< m<0$なる解と$0< m<2n$なる解の個数は同じであることから主張を得る。

$D\equiv0\pmod4$のとき

 仮定より$n$は奇数となることに注意する。
 $n$の素因数分解における素数$p$の指数を$e$とおくと
$$m^2\equiv D\equiv0\pmod4$$
の解は$m\equiv0,2$$2$つ、
$$m^2\equiv D\pmod{p^e}$$
の解は$1+(D|p)$個なので
$$2\prod_{p\mid n}(1+\l(\frac Dp\r))=2\sideset{}{'}\sum_{d\mid n}\l(\frac Dd\r)$$
と求まる。

 $n$$D$と互いに素な自然数とする。このとき判別式$D$の類群$C(D)$の完全代表系を$\{f_1,f_2,\ldots\}$とおくと$n$の表現$f_k(\a,\g)$の個数は
$$w_D\sum_{d\mid n}\l(\frac Dd\r)$$
となる。特に$n$がある表現$f_k(\a,\g)$を持つならば$(D|n)=1$が成り立たなければならない。

 合同方程式
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
$0\leq m<2n$なる解に対し$m^2=D+4nl$より$n,m$は互いに素、特に$[n,m,l]$は原始的となるのでこれはある$f_k$と同値となる。よって定理5から各$m$に対し$n$のproperな表現$f_k(\a,\g)$$w_D$個得られる。また定理6より$m$の取り方は
$$\sideset{}{'}\sum_{d|n}\l(\frac Dd\r)$$
通りであるので$n$のproperな表現の個数は
$$w_D\sideset{}{'}\sum_{d|n}\l(\frac Dd\r)$$
となる。
 いま$n$の表現$f_k(\a,\g)\;(\gcd(\a,\g)=g)$$n/g^2$のproperな表現$f_k(\a/g,\g/g)$は一対一に対応するので$n$の表現$f_k(\a,\g)$の総数は
\begin{eqnarray} w_D\sum_{g^2\mid n}\sideset{}{'}\sum_{h|(n/g^2)}\l(\frac Dh\r) &=&w_D\sum_{g^2\mid n}\sideset{}{'}\sum_{h|(n/g^2)}\l(\frac D{g^2h}\r) &\quad&(\because(D|g)\neq0) \\&=&w_D\sum_{d\mid n}\l(\frac Dd\r)&\quad&(d=g^2h) \end{eqnarray}
と計算できる。
 また
$$\sideset{}{'}\sum_{h|(n/g^2)}\l(\frac Dh\r)\neq0 \Rightarrow\l(\frac D{n/g^2}\r)=\l(\frac Dn\r)=1$$
であったことから主張を得る。

 $D$がある虚二次体の判別式であるとき、つまりある無平方な整数$d<0$が存在して
$$D=\l\{\begin{array}{cl}d&d\equiv1\pmod4\\4d&d\equiv2,3\pmod4\end{array}\r.$$
と表せるとき、$n$$D$と互いに素でないときも$n=f_k(\a,\g)$なる表現の個数は
$$w_D\sum_{d\mid n}\l(\frac Dd\r)$$
となる。

 そのような個数を$r(n)$とおく。
 いま$D$の素因数$p$に対し
$p=2$であれば$m^2\equiv D\pmod{4\cdot2}$の解は
 ・$D\equiv4\pmod8$のとき$m\equiv2,6$$2=2(1+(D|p))$
 ・$D\equiv0\pmod8$のとき$m\equiv0,4$$2=2(1+(D|p))$
$p$が奇素数であれば$m^2\equiv D\pmod p$の解は$m\equiv0$$1=1+(D|p)$
が成り立つので、$\gcd(n,D)$が平方因子を持たなければ合同方程式
$$m^2\equiv D\pmod{4n}$$
$0\leq m<2n$なる解は$\sideset{}{'}\sum_{d|n}(D|d)$個となり、したがって上と同様にして$r(n)=w_D\sum_{d|n}(D|d)$がわかる。
 また$D$の素因数$p$に対し
$p=2$であれば$m^2\equiv D\pmod{4\cdot4}$の解は
 ・$D\equiv12\pmod{16}$のとき$0$
 ・$D\equiv8\pmod{16}$のとき$0$
$p$が奇素数であれば$m^2\equiv D\pmod{p^2}$の解は$0$
となるので$r(p^2n)=r(n)$が成り立つ。特に
$$\sum_{d|p^2n}\l(\frac Dd\r)=\sum_{d|n}\l(\frac Dd\r)$$
が成り立つことに注意すると主張を得る。

 特に$h(D)=1$のとき$f_1=[a,b,c]$とおくと$[a,b,c]$による$n$の表現の個数は
$$w_D\sum_{d\mid n}\l(\frac Dd\r)$$
となります。
 例えば$D=-4,f_1=x^2+y^2$の場合を考えることで奇数$n$に対し
$$r_2(n)=4\sum_{d\mid n}\l(\frac{-4}d\r) =4\sum_{d\mid n}\l(\frac{-1}d\r) =4\sum_{d\mid n}(-1)^{\frac{d-1}2}$$
とヤコビの二平方定理が得られることがわかります($r_2(2n)=r_2(n)$から$n$が偶数の場合もわかる)。
 ちなみに$n$が素数の場合には次にようなことが言えます。

 素数$p$$(D|p)=1$を満たすとき、自己同型を除いて丁度$2$通りの表現$p=f_k(\a,\g),f_{k'}(\a',\g')$が存在する。

指標と表現可能性

 以下簡単のため、フェルマーの二平方定理の素朴な一般化$n=x^2+Ny^2$を含む場合、つまり$D\equiv0\pmod4$の場合のみを考えます。

指標

 判別式$D$の二次形式$f=[a,2b,c]$に対し$D'=D/4=b^2-ac$とおくと、$D'$の素因数$p\geq3$に対し$n=f(x,y)$$D$と互いに素ならば$(n|p)$$n$に依らず同じ値を取る。また
$D'\equiv0,3\pmod4$のとき$(-1|n)=:\d$
$D'\equiv0,2\pmod8$のとき$\phantom{-{}}(2|n)=:\ve$
$D'\equiv0,6\pmod8$のとき$(-2|n)=\d\ve$
についても同じことが言える。

  二次形式の記事 の定理4より$n=f(x,y),m=f(z,w)$に対してある$X,Y$が存在して
$$nm=X^2-D'Y^2$$
が成り立つ。

 いま$n,m$$D$と互いに素とすると$D'$の素因数$p\geq3$に対し
$$nm\equiv X^2\pmod p$$
が成り立つので
$$\l(\frac{nm}p\r)=1$$
つまり
$$\l(\frac np\r)=\l(\frac mp\r)$$
を得る。
 ここで$(n|p)$が不変であるためには$n$$p$、特に$D'$と互いに素であれば十分であることを留意しておきましょう。

 以下奇数$N$に対し
\begin{eqnarray} \l(\frac{-1}N\r)&=&(-1)^{\frac{N-1}2} &=&\l\{\begin{array}{cl}1&N\equiv1\phantom{-{}}\pmod4\\-1&N\equiv-1\pmod4\end{array}\r. \\\l(\frac2N\r)&=&(-1)^{\frac{N^2-1}8} &=&\l\{\begin{array}{cl}1&N\equiv\pm1\pmod8\\-1&N\equiv\pm3\pmod8\end{array}\r. \\\l(\frac{-2}N\r)&=&\l(\frac{-1}N\r)\l(\frac2N\r) &=&\l\{\begin{array}{cl}1&N\equiv1,3\phantom{--}\pmod8\\-1&N\equiv-1,-3\pmod8\end{array}\r. \end{eqnarray}
が成り立つことに注意して$D'$の剰余に応じて
$$\l(\frac a{nm}\r)=1\quad(a=-1,2,-2)$$
となることを示す。

  • $D'\equiv3\pmod4$のとき
    $n,m$$D$と互いに素、特に奇数であったので$X,Y$の一方は奇数でもう一方は偶数となる。よって
    $$nm\equiv X^2+Y^2\equiv1\pmod4$$
    を得る。
  • $D'\equiv2\pmod8$のとき
    同様に$n,m$は奇数であったので$X$も奇数であり、$Y$の偶奇によって
    $$nm\equiv 1-2Y^2\equiv\pm1\pmod 8$$
    を得る。
  • $D'\equiv6\pmod8$のとき
    同様に$Y$の偶奇によって
    $$nm\equiv1+2Y^2\equiv1,3\pmod8$$
    を得る。
  • $D'\equiv0\pmod{4,8}$のとき
    $X$は奇数なので
    $$nm\equiv X^2\equiv1\pmod{4,8}$$
    を得る。

 いま$f$に対して定まる不変量$(\cdot|p)$$\d,\ve,\d\ve$のことを指標と呼びます。
 $D$の素因数から$p\geq3$なる指標の個数を$r$$\d,\ve,\d\ve$も含めた指標の個数を$\mu$とおくと
$$\mu=\l\{\begin{array}{ll} r&D'\equiv1\phantom{,3}\pmod4 \\r+1&D'\equiv2,3\pmod4,\;D'\equiv4\pmod8 \\r+2&D'\equiv0\phantom{,3}\pmod8 \end{array}\r.$$
となり、 二次形式の記事 の命題10において登場した$\mu$と一致することがわかります。
 二次形式の取り方によって指標の値は様々に変わりますが、指標の値によって二次形式が定まるわけではありません。たとえば$D'=-14$のとき
$$(\l(\frac n7\r),\Big(\frac2n\Big))=(1,1)$$
とする二次形式は$x^2+14y^2$$2x^2+7y^2$の二つ存在します。
 このように指標の値(あるいは以下で定める$G$$H$による剰余類)によって定まる$C(D)$の部分集合を種(genus)と言います。例えば$D'=-14$の場合は
$$(\l(\frac n7\r),\Big(\frac{-2}n\Big))=(1,1),(-1,-1)$$
が定める$2$つの種$\{[1,0,14]_\sim,[2,0,7]_\sim\}$$\{[3,2,7]_\sim,[3,-2,7]_\sim\}$が存在します。

表現の剰余

 判別式$D$の原始的二次形式が表現し得る整数全体の$\ZZt D$における像は
$$G=\{n\in\ZZt D\mid(D|n)=1\}$$
となり$|\ZZt D/G|=2$が成り立つ。
 また主形式$I=x^2-D'y^2$が表現し得る整数全体の像$H$$G$の部分群をなし、原始的二次形式$f$が表現し得る整数全体の像は$G$$H$による剰余類として表される。

 定理$5$より二次形式の像が$G$に含まれることがわかるので、あとは任意の$n\in G$に対してある$n'\equiv n\pmod D$がある表現を持つことを示せばよい。それはディリクレの算術級数定理より$p\equiv n\pmod D$なる素数$p$が存在することと定理5系よりわかる。
 また準同型
$$(D|\;\cdot\;):\ZZt D\to\{\pm1\}$$
に対して準同型定理を考えることで$|\ZZt D/G|=|\{\pm1\}|=2$がわかる。
 $H$$G$の部分群をなすことは$I(1,0)=1\in H$$I(x,y)I(z,w)=I(X,Y)$が成り立つ(cf. 二次形式の記事 の定理4)ことからわかる($\ZZt D$の元は有限位数なので積について閉じていることが言えれば逆元の存在もわかる)。
 そして 二次形式の記事 の補題5,6から$D$と互いに素なある整数$a$を取って$f=[a,2b,c]$とおくと
$$af(x,y)=(ax+by)^2-D'y^2\in H$$
つまり$f(x,y)\in a^{-1}H$がわかる。
 逆に$n\in a^{-1}H$ならばある$z,w$が存在して
$$an\equiv z^2-D'w^2\pmod D$$
が成り立つので$x=a^{-1}(z-bw),y=w$とおくと
$$n\equiv f(x,y)\pmod D$$
となることがわかる。

 $n\in\ZZt D$に対しその指標の値の組を返す準同型
$$\psi:\ZZt D\to\{\pm1\}^\mu$$
を考えると$\psi$は同型
$$\ZZt D/H\simeq\{\pm1\}^\mu$$
を誘導する。特に$|G/H|=2^{\mu-1}$が成り立つ。

 $\{\pm1\}^\mu$の各元に対し中国剰余定理からある$n\in\ZZt D$を構成することで$\psi$は全射であることがわかる。したがって準同型定理より
$$\ZZt D/\Ker\psi\simeq\{\pm1\}^\mu$$
が成り立つ。
 また$I(1,0)=1$より定理6から$H\subset\Ker\psi$がわかる。
 いま$n\in\Ker\psi$について、$D=4D'$の素因数分解における$p\geq3$の指数を$e$とおくと$(n|p)=1$よりある整数$x_p$が存在して
$$I(x_p,0)=x_p^2\equiv n\pmod{p^e}$$
が成り立つ。また定理6における$\d,\ve,\d\ve$の不変性の証明を逆に辿り、また必要に応じてHenselすることで$p=2$のときもある整数$x_2,y_2$があって
$$I(x_2,y_2)\equiv n\pmod{2^e}$$
が成り立つことがわかる。
 したがって中国剰余定理よりある$x,y$が存在して
$$I(x,y)\equiv n\pmod D$$
が成り立つ、つまり$\Ker\psi\subset H$が成り立つので$H=\ker\psi$となり主張を得る。

オイラーの便利数

 いま任意の$x$に対し$I(x,0)=x^2\in H$なので$(xH)^2=H$となります。したがって$|G/H|=2^{\mu-1}$と合わせて$G/H\simeq(\ZZ2)^{\mu-1}$が成り立つことがわかります(この同型は指標を任意に一つ減らした$\{\pm1\}^{\mu-1}$に飛ばせるらしいです)。
 そして$C(D)$の元に対し$G$の剰余類を対応させる全射準同型写像
$$\Psi:C(D)\to G/H$$
を考えると$\Psi(f)^2=1$から
$$C(D)^2=\{f^2\mid f\in C(D)\}\subset\Ker\Psi$$
つまり全射
$$C(D)/C(D)^2\to G/H\to(\ZZ2)^{\mu-1}$$
が構成でき、全射準同型$\phi:C(D)\to C(D)^2$を考えることで 二次形式の記事 の命題10から
$$|C(D)/C(D)^2|=|\Ker\phi|=|\{f_\sim\mid f_\sim^2=I_\sim\}|=2^{\mu-1}$$
が成り立つので同型
$$C(D)/C(D)^2\simeq G/H\simeq(\Z/2\Z)^{\mu-1}$$が成り立つことがわかります。すなわち$C(D)/C(D)^2$の各元のことを種と呼んでいたわけです。
 このことから指標の値によって定まる種に含まれる二次形式(の同値類)の個数は$|C(D)^2|$個ということになります。特に指標の値によって二次形式を完全に区別するためには$|C(D)^2|=1$が必要十分であり、つまり以下の主張が成り立ちます。

 $h(-4N)=2^{\mu-1}$となるような$N$のことをオイラーの便利数という。
 そのような$D=-4N$に対して指標の値、あるいは$\ZZt D$における値によって二次形式は完全に区別できる。

 いま定理5より判別式$D$の二次形式による整数$n$の表現の個数は
$$w_D\sum_{d|n}\l(\frac Dd\r)$$
であることまではわかっていましたが、どの$f_k$が何個の表現を持つかまではわかりませんでした。
 しかし$D=-4N$が便利数であるときは$n$$D$による剰余によって$n$を表現するような二次形式はただひとつしか存在しないことになります。例えば$N=21$は便利数であることが知られていますが、$n$が判別式$D=-84$の二次形式によって表現可能であるとき
\begin{eqnarray} n&=&x^2+21y^2 &\iff&(\l(\frac n3\r),\l(\frac n7\r),\Big(\frac{-1}n\Big))=(\phm1,\phm1,\phm1) \\n&=&3x^2+7y^2 &\iff&(\l(\frac n3\r),\l(\frac n7\r),\Big(\frac{-1}n\Big))=(\phm1,-1,-1) \\n&=&2x^2+2xy+11y^2 &\iff&(\l(\frac n3\r),\l(\frac n7\r),\Big(\frac{-1}n\Big))=(-1,\phm1,-1) \\n&=&5x^2+4xy+5y^2 &\iff&(\l(\frac n3\r),\l(\frac n7\r),\Big(\frac{-1}n\Big))=(-1,-1,\phm1) \end{eqnarray}
が成り立つことがわかります。
 ちなみに残念ながら便利数は無数には存在せず、高々$66$個しか存在しません。実際おまけとして紹介するように$65$個の便利数が発見されており、$66$個目の便利数が存在するかどうかは未解決問題らしいです。

表現$n=x^2+Ny^2$の個数

 前節での議論から以下の主張が成り立つことがわかります。

 $N$$8$で割り切れない便利数とする。$n$$D=-4N$と互いに素であるとき
$$n=x^2+Ny^2$$
となるような整数$(x,y)$の個数は
$$\frac{w_D}{2^r}\prod_{2\nmid p|N}(1+\l(\frac np\r))\sum_{d|n}\l(\frac{D}d\r) =\frac{w_D}{2^r}\sideset{}{'}\sum_{2\nmid d'|N}\sum_{d|n}\bigg(\frac{n}{d'}\bigg)\l(\frac{-4N}d\r)$$
となる。ただし$d'$$N$の正の約数であって平方因子を持たないもの全体を渡るものとした。

 $N$$8$で割り切れないとき指標の個数$\mu$は高々$r+1$個であり、指標は一つ無視しても種は上手く定まるということだったので$r$個の指標$(n|p)$の値によって$n$がどの二次形式によって表現されるかが決定できる。特に$I=x^2+Ny^2$によって表現されるためには$(n|p)=1$であることが必要十分であったので
$$\frac1{2^r}\prod_{3\leq p|N}(1+\l(\frac np\r)) =\l\{\begin{array}{cl}1&\forall p,(n|p)=1\\0&\exists p,(p|n)=-1\end{array}\r.$$
に注意すると定理5より主張を得る。

 さらに便利数$N$が平方因子を持たないときは$n$$D$と互いに素でない場合も表現の個数を数え上げることができます。

 便利数$N$が平方因子を持たず$N\not\equiv3\pmod4$を満たすとき、
$$n=x^2+Ny^2$$
となるような整数$(x,y)$の個数は
$$\frac{w_D}{2^r}\sum_{2\nmid d'|N}\sum_{d|n}\bigg(\frac{\pm d'}{n/d}\bigg)\l(\farc{\mp4N/d'}d\r)$$
となる。ただし符号は$\pm d'\equiv1\pmod4$となるように取るものとした。

 そのような個数を$r(n)$とおく。
 いま仮定より$D=-4N$は虚二次体$\Q(\sqrt{-N})$の判別式となるので定理5系から$n$の判別式$D=-4N$の二次形式による表現の個数は
$$w_D\sum_{d|n}\l(\frac{-4N}d\r)$$
となる。また$N$の素因数$p$に対し$r(p^2n)=r(n)$が成り立つことにも注意する。
 そして定理6の証明において言及したように$n$$N$と互いに素であれば指標$(n|p)$は不変なので$n$が偶数のときも$n$がどの二次形式で表現されるかは$(n|p)$の値によって決まることに注意する。

 いま$N$のどの素因数$p$に対しても$n$$p^2$で割り切れない場合を考える。
 このとき$\gcd(N,n)=g,\;h=N/g,\;n'=n/g$とおくと
$$n=X^2+NX^2$$
であれば$X$$g$で割り切れなければならないので$(X,Y)=(gx,y)$とおくと
$$n'=gx^2+hy^2$$
が成り立つ。
 $N$は無平方なので$g$$h$は互いに素であり、$n'$$N$と互いに素であるので$f=[g,0,h]$の定める指標の値は
$$\l(\frac{n'}p\r)=\l\{\begin{array}{rl}(g|p)&p\mid h\\(h|p)&p\mid g\end{array}\r.$$
となることがわかる。したがって$n'$$f$による表現の個数は定理10と同様にして
\begin{eqnarray} &&\farc{w_D}{2^r}\prod_{2\nmid p\mid h}(1+\l(\frac gp\r)\l(\frac{n'}p\r)) \prod_{2\nmid p\mid g}(1+\l(\frac hp\r)\l(\frac{n'}p\r))\sum_{d|n'}\l(\frac{-4N}d\r) \\&=&\farc{w_D}{2^r}\sum_{2\nmid d'|N}\sum_{d|n'} \bigg(\frac g{a'}\bigg)\bigg(\frac ha\bigg)\l(\frac{n'}{d'}\r)\l(\frac{-4N}d\r) \end{eqnarray}
と表せる。ただし$a=\gcd(g,d')=\gcd(n,d'),a'=d'/a$とした。
 これをクロネッカー記号の相互法則(後述)に注意して変形すると
\begin{eqnarray} \bigg(\frac g{a'}\bigg)&=&\l(\frac g{d'/a}\r) \\\bigg(\frac ha\bigg)&=&\l(\frac{N/g}a\r) \\&=&\l(\frac{\mp4N/d'}a\r)\l(\frac{\mp d'/a}a\r)\l(\frac{g/a}{a}\r) \\&=&\l(\frac{\mp4N/d'}a\r)\l(\frac a{d'/a}\r)\l(\frac{g/a}{a}\r) \qquad(\because a\not\equiv\mp d'/a\pmod4) \\\l(\frac{n'}{d'}\r)&=&\l(\frac{n/g}{d'}\r) \\&=&\l(\frac{n/a}{d'}\r)\l(\frac{g/a}{d'}\r) \\&=&\l(\frac{\pm d'}{n/a}\r)\l(\frac{g/a}{d'}\r) \\\l(\frac{-4N}d\r)&=&\l(\frac{\mp4N/d'}d\r)\l(\frac{\pm d'}d\r) \end{eqnarray}
つまり
\begin{eqnarray} \bigg(\frac g{a'}\bigg)\bigg(\frac ha\bigg)\l(\frac{n'}{d'}\r)\l(\frac{-4N}d\r) &=&\bigg(\frac{\pm d'}{n/ad}\bigg)\l(\farc{\mp4N/d'}{ad}\r)\l(\frac{g/a}{d'/a}\r)^2 \\&=&\bigg(\frac{\pm d'}{n/ad}\bigg)\l(\farc{\mp4N/d'}{ad}\r) \end{eqnarray}
が成り立ち、$ad\;(ad\mid n)$を再び$d$とおくと$\gcd(g,d)\neq\gcd(g,d')$のとき
$$\bigg(\frac{\pm d'}{n/d}\bigg)\l(\farc{\mp4N/d'}d\r)=0$$
が成り立つことと合わせて
$$r(n)=\frac{w_D}{2^r}\sum_{2\nmid d'|N}\sum_{d|n}\bigg(\frac{\pm d'}{n/d}\bigg)\l(\farc{\mp4N/d'}d\r)$$
を得る。
 また$N$の素因数$p$に対して$d\mid p^2n$かつ$d\nmid n$のとき
$p\nmid d'$のとき$\dis\l(\farc{\mp4N/d'}d\r)=0$
$p\mid d'$かつ$d\mid pn$のとき$\dis\bigg(\frac{\pm d'}{p^2n/d}\bigg)=0$
$p\mid d'$かつ$d\nmid pn$のとき$\dis\l(\farc{\mp4N/d'}d\r)=0$
が成り立つので上の式は$n\mapsto p^2n$において不変であり、一般の$n$に対して
$$r(n)=\frac{w_D}{2^r}\sum_{2\nmid d'|N}\sum_{d|n}\bigg(\frac{\pm d'}{n/d}\bigg)\l(\farc{\mp4N/d'}d\r)$$
を得る。

クロネッカー記号の相互法則

 互いに素な整数$m,n$に対し$m=2^em',n=2^fn'\;$($m',n'$は奇数)とおくと
$$\bigg(\frac mn\bigg)\l(\frac n{|m|}\r)=(-1)^{\frac{m'-1}2\frac{n'-1}2}$$
が成り立つ。

 奇数$x,y$に対して
$$(x-1)+(y-1)\equiv xy-1\pmod4$$
が成り立つことに注意すると求める式の両辺は$m,n$について完全乗法的である。したがって$m,n$が素数または$\pm1$の場合を確かめればよい。
 この記事ではクロネッカー記号$(a|n)$$n\leq0$の場合は定義していないので$n>0$ということにする。
$m=\pm1$または$n=1$のときは自明
$m=2$または$n=2$のとき
$$\l(\frac2a\r)=\bigg(\frac a2\bigg)=(-1)^{\frac{a^2-1}8}$$
よりわかる。
$m,n$が奇素数のときは平方剰余の相互法則である。

おまけ:オイラーの便利数の分類

 便利数は有限個しか存在しないということだったので、定理11が適用できる$N$は完全に列挙することができます。というわけでここでは$65$個の便利数をその$4,8$による剰余や素因数分解によって分類していきます。

$N\equiv1\pmod4$

$N$素因数分解$r$$\mu$定理11
$1$$1$$0$$1$$\bigcirc$
$5$$5$$1$$2$$\bigcirc$
$9$$3$$1$$2$$\times$
$13$$13$$1$$2$$\bigcirc$
$21$$3,7$$2$$3$$\bigcirc$
$25$$5$$1$$2$$\times$
$33$$3,11$$2$$3$$\bigcirc$
$37$$37$$1$$2$$\bigcirc$
$45$$3,5$$2$$3$$\times$
$57$$3,19$$2$$3$$\bigcirc$
$85$$5,17$$2$$3$$\bigcirc$
$93$$3,31$$2$$3$$\bigcirc$
$105$$3,5,7$$3$$4$$\bigcirc$
$133$$7,19$$2$$3$$\bigcirc$
$165$$3,5,11$$3$$4$$\bigcirc$
$177$$3,59$$2$$3$$\bigcirc$
$253$$11,23$$2$$3$$\bigcirc$
$273$$3,7,13$$3$$4$$\bigcirc$
$345$$3,5,23$$3$$4$$\bigcirc$
$357$$3,7,17$$3$$4$$\bigcirc$
$385$$5,7,11$$3$$4$$\bigcirc$
$1365$$3,5,7,13$$4$$4$$\bigcirc$

$N\equiv3\pmod4$

$N$素因数分解$r$$\mu$定理11
$3$$3$$1$$1$$\times$
$7$$7$$1$$1$$\times$
$15$$3,5$$2$$2$$\times$

$N\equiv 2\pmod 8$

$N$素因数分解$r$$\mu$定理11
$2$$2$$0$$1$$\bigcirc$
$10$$2,5$$1$$2$$\bigcirc$
$18$$2,3$$1$$2$$\times$
$42$$2,3,7$$2$$3$$\bigcirc$
$58$$2,29$$1$$2$$\bigcirc$
$130$$2,5,13$$2$$3$$\bigcirc$
$210$$2,3,5,7$$3$$4$$\bigcirc$
$330$$2,3,5,11$$3$$4$$\bigcirc$

$N\equiv 6\pmod8$

$N$素因数分解$r$$\mu$定理11
$6$$2,3$$1$$2$$\bigcirc$
$22$$2,11$$1$$2$$\bigcirc$
$30$$2,3,5$$2$$3$$\bigcirc$
$70$$2,5,7$$2$$3$$\bigcirc$
$78$$2,3,13$$2$$3$$\bigcirc$
$102$$2,3,17$$2$$3$$\bigcirc$
$190$$2,5,19$$2$$3$$\bigcirc$
$462$$2,3,7,11$$3$$4$$\bigcirc$

$N\equiv 4\pmod8$

$N$素因数分解$r$$\mu$定理11
$4$$2$$0$$1$$\times$
$12$$2,3$$1$$2$$\times$
$28$$2,7$$1$$2$$\times$
$60$$2,3,5$$2$$3$$\times$

$N\equiv 0\pmod8$

$N$素因数分解$r$$\mu$定理11
$8$$2$$0$$2$$\times$
$16$$2$$0$$2$$\times$
$24$$2,3$$1$$3$$\times$
$40$$2,5$$1$$3$$\times$
$48$$2,3$$1$$3$$\times$
$72$$2,3$$1$$3$$\times$
$88$$2,11$$1$$3$$\times$
$112$$2,7$$1$$3$$\times$
$120$$2,3,5$$2$$4$$\times$
$168$$2,3,7$$2$$4$$\times$
$232$$2,29$$1$$3$$\times$
$240$$2,3,5$$2$$4$$\times$
$280$$2,5,7$$2$$4$$\times$
$312$$2,3,13$$2$$4$$\times$
$408$$2,3,17$$2$$4$$\times$
$520$$2,5,13$$2$$4$$\times$
$760$$2,5,19$$2$$4$$\times$
$840$$2,3,5,7$$3$$5$$\times$
$1320$$2,3,5,11$$3$$5$$\times$
$1848$$2,3,7,11$$3$$5$$\times$

参考文献

[1]
Leonard E Dickson, Introduction to the Theory of Numbers, Dover, New York, 1951, pp. 72-84
[2]
David A. Cox, Primes of the form x² + ny², Wiley, 1989, pp. 53-57
[3]
I. J. Zucker, M. M. Rpbertson, A systematic approach to the evaluation of Σ (m,n>0)(am2+bmn+cn2)-s, Journal of Physics A Mathematical and General, 1976, pp. 1215-1225
投稿日:2023124
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投稿者

子葉
子葉
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主に複素解析、代数学、数論を学んでおります。 私の経験上、その証明が簡単に探しても見つからない、英語の文献を漁らないと載ってない、なんて定理の解説を主にやっていきます。 同じ経験をしている人の助けになれば。最近は自分用のノートになっている節があります。

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