お久しぶりです. 今回はタイトルの通りが(番目のフィボナッチ数)を割り切る正整数を全て求めたいと思います. 前提知識は特にありませんが, 前回までの結果を使います.
使うかもしれない色々
前回の記事
フィボナッチ数列
数列をで定め, フィボナッチ数列と呼ぶ. この集合に登場する整数をフィボナッチ数と呼ぶ.
定理
証明
前回の結果ではを割り切るというのがあったので添え字とののずれをうまくマスターデーモンみたいに生かせそうです.
はok, とし, をの最小の素因数とする.
のとき
かつよりである(零点の周期性より). の最小性よりなので不適.
のとき
かつよりである. が奇素数のとき, その最小性よりはである. のとき, はかである. よって, かつがわかる. この場合はあとで考える.
また, のときに留意する.
マスターデーモンの手法を踏襲すれば, 次はがで割り切れる回数を評価したいです.
じゅんにーさんの記事
がそのまま適用できます. が, 式をこねくり回してもできるので書き留めておきます.
方針としては, をフィボナッチ数の公式でとの式にするというものです.
の場合は明らか. であり, であることがでわかるのでよい.
の場合は明らか. が偶数のとき, 以下が成立する.
で頑張ると, のときなので示された.
とおくと,
であり, のように置いて頑張るとなので示された.
正直かなり結果論的な手法なのでじゅんにーさんの記事を参照することをお勧めします.
先ほどのパターンをつぶしていきます.
の場合
より ,これは不適.
の場合
なのでであり, このときよりである. すなわちである. を考えよう.
補題より
よりなので,
よりなので,
ここで, の場合は上と同じ議論で不適であるので, 以上の素数でを割り切るものが存在したとし, 最小のものをとおく. このとき, である. の最小性よりは高々であるが, このときとなりに矛盾.
は条件を満たす.
以上より, 求めるべきは
感想
冪の差なのでとかと似た振る舞いをしてマスターデーモンとほとんど同じように解けるということです. 多分.