テトラナッチ数列の一般項を求めてみましょう。
テトラナッチ数列とは、フィボナッチ数列に類似した数列で、フィボナッチ数列の漸化式が先行2項の和であるのに対し、先行4項の和で定義されるものです。この記事では以下のとおり定義します。
初項を
テトラナッチ数列の一般項を求めるために、まずその母関数を考えます。
母関数とは、数列に対応づけられた関数で、次のようなものです。
この式を次のように操作すると閉じた式が得られます。
母関数の式は次のように部分分数分解できます。
参考:「
1/((x-a)(x-b)(x-c)(x-d))を部分分数分解する
」
さらに、
ここで
ところで、ここまで
両辺に
となることから、
これを使って先ほどの式を書き換えると
テトラナッチ数列の一般項ができました!
同じ方法で、任意のk-ナッチ数列の一般項を求めることができるはずです。
(2020/11/12 追記)
もう少しシンプルにできることに気がついたので追記します。
解と係数の関係より
と変形できますので、先程の式をさらに書き換えると
いい感じになりました。
最後の式を観察すると、
フィボナッチ数列を拡張したk-ナッチ数列の一般項についての予想
が、テトラナッチ数列(4-ナッチ数列)の場合、少なくともnが大きいときは成り立っていることがわかりました。
結局
となりますが、この式は
フィボナッチ数列を拡張したk-ナッチ数列の一般項についての予想
で四捨五入する式と同じになっています!
この記事は私が自力で導出したものなので誤りを含んでいる可能性があります。おかしなところがあれば教えてください