こんにちは!
最近、絡分と称して連続な総乗にあたる演算で遊んでいるのですが、
既存の概念としてそれと同値な乗法的積分というものがあることを知りました。
今回はその乗法的積分について簡単にまとめます。
今回扱う乗法的積分(product integral)は、一般的に乗法的積分と呼ばれるものの中でも、幾何積分(geometric integral)というものを扱います。
関数$f(x)$の幾何積分とは、以下で定義される演算である。
ただし、$\{x_i\}$は区間$[a,b]$の分割。
$$
\gprod{a}{b}{f(x)^{dx}} := \lim_{\Delta x \rightarrow 0} \gprod{i=0}{n}f(x_i)^{\Delta x}
$$
$$\begin{align} &\gprod{a}{b}{(fg)^{dx}} = \gprod{a}{b}{f^{dx}}\gprod{a}{b}{g^{dx}} \\ &\gprod{a}{b}{c^{dx}} = c^{b-a} \\ \end{align} $$
$$\begin{eqnarray}
定義から\\
\gprod{a}{b}{f(x)^{dx}} &=& \lim_{\Delta x \rightarrow 0} \gprod{i=0}{n}f(x_i)^{\Delta x} \\
両辺の対数を取ると \\
\ln{\gprod{a}{b}{f(x)^{dx}}} &=& \ln\left( \lim_{\Delta x \rightarrow 0} \gprod{i=0}{n}f(x_i)^{\Delta x} \right)\\
&=& \lim_{\Delta x \rightarrow 0} \gsum{i=0}{n}\ln f(x_i) \Delta x \\
&=& \int_a^b \ln f(x) dx\\
\gprod{a}{b}{f(x)^{dx}} &=& \exp \left( \int_a^b \ln f(x) dx \right)
\end{eqnarray}$$
ということで、絡分の定義と一致します。
ということで、絡分と呼んでいたものは一般に乗法的積分と呼ばれていることがわかりました。
なーんだって感じですが、思いついたことがちゃんと体系化されてたっていうのは
ある意味嬉しい気もしますね。
ちなみに、Wikipediaの『 乗法的積分 』によると乗法的積分の定義はいくつかあるらしいです。今回は扱いませんがもう少し深堀りしてみても良さそうです。
それではまた〜