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現代数学解説
文献あり

超微分に関する先行研究

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背景

先日、Mark6さんの こちら の記事を読みました。
記事の内容は当然素晴らしいのですが、それ以上に「あとがき」に書かれているこの文章がこの探求を発展させるのではないか、と思いました。

そこから色々探し、最終的にFaà di Brunoの公式という名前に辿り着いたのは「LATEXの形式で数式を打ち込むと類似の数式をネットから探し出してくれる」みたいな数式検索サービスでした。

Mark6

そこからいろいろと調べ、とあるいくつかの重要なサイトまでたどり着いたため、その過程と結果をお伝えしたいと思います。

SearchOnMathについて

さて、先述の記事を読んで、Google検索でそのようなサービスを調べたところ、次の記事を見つけました。
数学の数式・記号のあるページを簡単に検索できる「SearchOnMath」 - GIGAZINE
そして、この記事で書かれているサービスがこちらです。
SearchOnMath
このサイトは、latexで書いた数式を検索にかけることができます。
検索によって探されるサイトの中には、英語版Wikipediaや、WolframによるデータベースであるMathWorldなどがあります。
そんなサービスを用いて、超導関数の定義式を検索にかけました。
参考までに超導関数の定義式は以下の通りです。

超導関数

limh1loghf(hx)f(x)

すると、 Mathematics Stack Exchange というサイトで、この式に関する質問が投稿されているのを見つけました。

先行研究

そして、 こちら が見つけた質問です。
この質問を要約すると、「実解析の考え方と、微分の定義の類推から、超微分の定義を考えたが、この定義はwell-definedか?またこの定義の図形的な意味を誰か説明できるか?」ということでした。
これに対して、サイト上では次のような結論に至っていました。

一つ目の質問に関しては、「f(x)が存在し、f(x)0なら、well-definedである。」S.E.
この点に関しては、今までの議論からも異論はないでしょう。

そして、二つ目の質問に関しては、「両対数グラフの傾きである。」S.E.
この証明には、ここでは超微分の変換公式を用います。

超微分の変換公式より、f(x)=xf(x)f(x)
ここで、g(y)=logf(ey),y=logxとすると、
ddyg(y)=eyf(ey)f(ey)=xf(x)f(x)
また、g(y)f(x)を両対数グラフに変換した関数なため、
ddyg(y)は両対数グラフの傾きとなる。

ということでこちらも問題はなさそうです。
超微分の図形的な意味は、これまで見つけることができませんでしたが、これが一つの答えと言ってもいいのではないでしょうか。

また、この質問に対するコメントには、次のようなものもありました。S.E.

This operation was studied around 1901-1902 by Robert Edouard Moritz (1868-1940), who called it quotientiation, and was rediscovered by Michael Grossman and Robert Katz in the early 1970s, who called it Non-Newtonian calculus. Also, both Moritz and Grossman/Katz considered versions for other operations as well. See the references I posted in this 24 December 2005 sci.math post.

翻訳すると、次の通りです。

この演算は Robert Edouard Moritz (1868-1940)により「quotientiation」と呼ばれ、1901年から1902年にかけて研究されました。その後、1970年代前半にはMichael GrossmanとRobert Katzによって再発見されました。彼らはこの演算を「Non-Newtonian calculus」と呼びました。
また、彼らはほかの拡張した演算も同様に考えました。
詳しくは2005年12月24日にsci.mathに投稿したリファレンスをご覧ください。

ということで、そのリファレンスが こちら です。sci
先に挙げた方々の書いた書籍や文書のリンクが様々載っているのですが、この内容までを全て読んで解説をするとなるとこの記事の内容が多く、またより時間がかかってしまうため、今後の課題とさせてください。

おわりに

今回は、 一番初めの記事 で見つけることのできなかった文献を見つけることができました。
今後は、どのような内容まで研究されていたのかというのを調べ、発展をさせていけたらな、と思います。

参考文献

投稿日:20241022
OptHub AI Competition

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数学全般、というより巨大数の世界に主に生息しています。 どこかのサンタさん。

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