前の記事 の定理2の証明の過程で, 以下の2つの恒等式を示した.
以下はGöllnitz-Gordon恒等式と呼ばれている恒等式である. それは本質的にRamanujanによって発見されており, Slaterによって1952年に示されている.
1つ目の等式は
Heineの変換公式
において,
ここで,
となって示される. 2つ目の等式も
Heineの変換公式
において,
となるので, 1つ目の等式と全く同様に命題1を用いて示される.
基本的な公式を組合わせてこのような興味深い結果が示されるところが面白いと思う.