像を取ってから逆像を取ると、もとの集合は必ず戻ってくる。
ただし、余分な元まで戻ってくることがある(´・ω・`)
$ $
一方、逆像を取ってから像を取ると、
もとの集合より大きくなることはなく、実際に値として現れない元は消える。
$A,B$ を集合とし、$f:A\to B$ を写像とする。
このとき、任意の $X\subseteq A$ に対して、
$$
X\subseteq f^{-1}(f(X))
$$
が成り立つ。
$X\subseteq A$ であるから、像の定義より $f(X)\subseteq B$ である。
したがって、$f^{-1}(f(X))$ は定義される。
$ $
任意に $X\subseteq A$ をとり、任意に $x\in X$ をとる。
$X\subseteq A$ であるから、
$$
x\in A
$$
である。
また、部分集合の像の定義より、
$$
f(x)\in f(X)
$$
である。
したがって、逆像の定義より、
$$
x\in f^{-1}(f(X))
$$
である。
$x\in X$ は任意であったから、
$$
X\subseteq f^{-1}(f(X))
$$
である。
$$ \Box$$
$x\in X$ ならば、$f(x)$ は必ず $f(X)$ に属する。
したがって、$x$ は $f(X)$ の逆像に属する。
すなわち、
$$
X\subseteq f^{-1}(f(X))
$$
である。
一般には、
$$
X=f^{-1}(f(X))
$$
とは限らない。
$X$ の外側の元が $X$ の元と同じ値に写る場合、その外側の元も $f^{-1}(f(X))$ に属するからである。
たとえば、$f:\mathbb R\to\mathbb R$ を
$$
f(x)=x^2
$$
で定め、
$$
X=\{1\}
$$
とする。
このとき、
$$
f(X)=\{1\}
$$
であるが、
$$
f^{-1}(f(X))=f^{-1}(\{1\})=\{-1,1\}
$$
である。
したがって、
$$
X\ne f^{-1}(f(X))
$$
である。
$f:A\to B$ が単射であれば、任意の $X\subseteq A$ に対して、
$$
X=f^{-1}(f(X))
$$
が成り立つ。
これは、$X$ の外側の元が $X$ の元と同じ値に写ることがないためである。
$A,B$ を集合とし、$f:A\to B$ を写像とする。
このとき、任意の $Y\subseteq B$ に対して、
$$
f(f^{-1}(Y))\subseteq Y
$$
が成り立つ。
$Y\subseteq B$ であるから、逆像の定義より $f^{-1}(Y)\subseteq A$ である。
したがって、$f(f^{-1}(Y))$ は定義される。
$ $
任意に $Y\subseteq B$ をとり、任意に $y\in f(f^{-1}(Y))$ をとる。
部分集合の像の定義より、ある $a\in f^{-1}(Y)$ が存在して、
$$
y=f(a)
$$
である。
また、$a\in f^{-1}(Y)$ であるから、逆像の定義より、
$$
f(a)\in Y
$$
である。
$y=f(a)$ であるから、
$$
y\in Y
$$
である。
$y\in f(f^{-1}(Y))$ は任意であったから、
$$
f(f^{-1}(Y))\subseteq Y
$$
である。
$$ \Box$$
$f^{-1}(Y)$ は、$Y$ に写る入力全体である。
したがって、それを再び $f$ で写すと、必ず $Y$ の中に入る。
すなわち、
$$
f(f^{-1}(Y))\subseteq Y
$$
である。
一般には、
$$
f(f^{-1}(Y))=Y
$$
とは限らない。
$Y$ の中に $f$ の値として実際には現れない元がある場合、その元は $f(f^{-1}(Y))$ には現れない。
より正確には、
$$
f(f^{-1}(Y))=Y\cap\operatorname{Im}(f)
$$
である。
したがって、
$$
f(f^{-1}(Y))=Y
$$
が成り立つことは、
$$
Y\subseteq\operatorname{Im}(f)
$$
が成り立つことと同値である(
証明はコチラ
)。
$A,B$ を集合とし、$f:A\to B$ を写像とする。
このとき、任意の $Y\subseteq B$ に対して、
$$
f(f^{-1}(Y))=Y\cap\operatorname{Im}(f)
$$
が成り立つ。
任意に $Y\subseteq B$ をとる。
集合の相等を示すために、両包含を示す。
-以上より、
$$
f(f^{-1}(Y))=Y\cap\operatorname{Im}(f)
$$
である。
$$ \Box$$
$f$ が全射であれば、
$$
\operatorname{Im}(f)=B
$$
である。
このとき、任意の $Y\subseteq B$ に対して、
$$
Y\cap\operatorname{Im}(f)
=
Y\cap B
=
Y
$$
である。したがって、
$$
f(f^{-1}(Y))=Y
$$
が成り立つ。