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集合 ➃

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はじめに


こちら ① に、これまでに作成した数学ノートをシリーズとしてまとめています(※)。
※ 読み進める順番は、ページ下部(古い記事)から上部(新しい記事)へです。
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こちら ➁ に、証明を進めるうえでのポイントを随時まとめています。必要に応じて参照してください。
こちら ③ に、数学における基本用語を随時まとめています。必要に応じて参照してください。
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Def.

定義 和集合【union】

全体集合$U$$1$つ固定し、$A,B\subseteq U$とする。このとき、$A$$B$の和集合$A\cup B$を次で定義する。
$$ A\cup B:=\{x\in U\mid x\in A\ \lor\ x\in B\} $$

和集合の同値な特徴付け

任意の$x\in U$について
$$ x\in A\cup B\ \Leftrightarrow\ (x\in A\ \lor\ x\in B) $$
が成り立つ。

定義 共通部分【intersection】

全体集合$U$$1$つ固定し、$A,B\subseteq U$とする。このとき、$A$$B$の共通部分$A\cap B$を次で定義する。
$$ A\cap B:=\{x\in U\mid x\in A\ \land\ x\in B\} $$

共通部分の同値な特徴付け

任意の$x\in U$について
$$ x\in A\cap B\ \Leftrightarrow\ (x\in A\ \land\ x\in B) $$
が成り立つ。

定義 非交和【disjoint union】

全体集合$U$$1$つ固定し、$A,B\subseteq U$とする。$A$$B$が互いに交わらないとは
$$ A\cap B=\varnothing $$
が成り立つことをいう。このとき、$A$$B$の非交和$A\sqcup B$
$$ A\sqcup B:=A\cup B $$
で定義する。

非交和の同値な特徴付け

$A\cap B=\varnothing$のもとで、任意の$x\in U$について
$$ x\in A\sqcup B\ \Leftrightarrow\ (x\in A\ \lor\ x\in B) $$
が成り立つ。また、$A\cap B=\varnothing$のもとで
$$ x\in A\ \land\ x\in B $$
は起こらないので、要素$x$は高々$1$つの側にしか属さない。

Prop & Proof

集合$U$を全体集合とし、$A\subseteq U$とする。このとき次が成り立つ。
$$ A\cup A = A $$

集合の等号を示すため、$A\cup A\subseteq A$$A\subseteq A\cup A$を示す。

  1. $A\cup A\subseteq A$を示す。
    任意の$x\in U$を取る。$x\in A\cup A$を仮定する。
    和集合の定義より
    $$ x\in A\cup A\ \Leftrightarrow\ (x\in A\lor x\in A) $$
    であるから、$x\in A\lor x\in A$が成り立つ。
    命題論理より$(P\lor P)\Leftrightarrow P$が成り立つから、$x\in A$が従う。
    よって任意の$x\in U$について$(x\in A\cup A\Rightarrow x\in A)$が成り立つ。従って$A\cup A\subseteq A$である。
    $ $
  2. $A\subseteq A\cup A$を示す。
    任意の$x\in U$を取る。$x\in A$を仮定する。
    このとき命題論理より$(P\lor P)\Leftrightarrow P$であるから$x\in A\lor x\in A$が成り立つ。
    従って和集合の定義より$x\in A\cup A$が従う。
    よって任意の$x\in U$について$(x\in A\Rightarrow x\in A\cup A)$が成り立つ。従って$A\subseteq A\cup A$である。
    $ $

-以上より$A\cup A\subseteq A$かつ$A\subseteq A\cup A$であるから$A\cup A=A$が成り立つ。
$$ \Box$$

集合$U$を全体集合とし、$A\subseteq U$とする。このとき次が成り立つ。
$$ A\cap A = A $$

集合の等号を示すため、$A\cap A\subseteq A$$A\subseteq A\cap A$を示す。

  1. $A\cap A\subseteq A$を示す。
    任意の$x\in U$を取る。$x\in A\cap A$を仮定する。
    共通部分の定義より
    $$ x\in A\cap A\ \Leftrightarrow\ (x\in A\land x\in A) $$
    であるから、$x\in A\land x\in A$が成り立つ。従って$x\in A$が従う。
    よって任意の$x\in U$について$(x\in A\cap A\Rightarrow x\in A)$が成り立つ。従って$A\cap A\subseteq A$である。
    $ $
  2. $A\subseteq A\cap A$を示す。
    任意の$x\in U$を取る。$x\in A$を仮定する。
    このとき$x\in A\land x\in A$が成り立つ。従って共通部分の定義より$x\in A\cap A$が従う。
    よって任意の$x\in U$について$(x\in A\Rightarrow x\in A\cap A)$が成り立つ。従って$A\subseteq A\cap A$である。
    $ $

-以上より$A\cap A\subseteq A$かつ$A\subseteq A\cap A$であるから$A\cap A=A$が成り立つ。
$$ \Box$$

集合 $U$ を全体集合とし、$A,B\subseteq U$ とする。このとき次が成り立つ。
$$ A\cup B = B\cup A $$

集合の等号の定義より、任意の$x\in U$について
$$ x\in A\cup B\ \Leftrightarrow\ x\in B\cup A $$
を示せばよい。
$ $
任意の$x\in U$をとる。和集合の定義より
$$ x\in A\cup B\ \Leftrightarrow\ (x\in A\ \lor\ x\in B) $$
が成り立つ。命題論理の交換律より、
$$ (x\in A\ \lor\ x\in B)\ \Leftrightarrow\ (x\in B\ \lor\ x\in A) $$
である。一方で、和集合の定義より
$$ x\in B\cup A\ \Leftrightarrow\ (x\in B\ \lor\ x\in A) $$
が成り立つ。以上より
$$ x\in A\cup B\ \Leftrightarrow\ x\in B\cup A $$
が任意の$x\in U$について成り立つので、集合の等号の定義より
$$ A\cup B = B\cup A $$
が成り立つ。
$$ \Box$$

集合 $U$ を全体集合とし、$A,B\subseteq U$ とする。このとき次が成り立つ。
$$ A\cap B = B\cap A $$

集合の等号の定義より、任意の$x\in U$について
$$ x\in A\cap B\ \Leftrightarrow\ x\in B\cap A $$
を示せばよい。
$ $
任意の$x\in U$をとる。共通部分の定義より
$$ x\in A\cap B\ \Leftrightarrow\ (x\in A\ \land\ x\in B) $$
が成り立つ。命題論理の交換律より
$$ (x\in A\ \land\ x\in B)\ \Leftrightarrow\ (x\in B\ \land\ x\in A) $$
である。一方で、共通部分の定義より
$$ x\in B\cap A\ \Leftrightarrow\ (x\in B\ \land\ x\in A) $$
が成り立つ。以上より
$$ x\in A\cap B\ \Leftrightarrow\ x\in B\cap A $$
が任意の$x\in U$について成り立つので、集合の等号の定義より
$$ A\cap B = B\cap A $$
が成り立つ。
$$ \Box$$

投稿日:8日前
更新日:5日前
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投稿者

集合論の勉強から再度始める事にしました。自分自身がいつ読み返しても理解できるようなノート作りをコンセプトにしています。証明や命題に誤りなどがありましたら、ご指摘いただけると幸いです (2025年12月28日)。

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