どうもこんにちは、🐟️🍊みかん🍊🐟️です。
こんなこと
を言ってしまったので、今回は円周率などを高校範囲で有理数評価する方法を書いていきます。この方法は中学生の時に思い付いた方法ですが、いくつかの計算において一般的な計算方法がわかったために簡略化が加わったため、計算自体は非常に簡単なものになっています。そして、僕が知る限り高校範囲内において、一般的に多少の桁数を(高校範囲のみで)求める際には 計算が軽い ことと、他の数学定数の計算にも応用できる点でかなり使い勝手のいい方法だと思います。
本稿を書くにあたって、先行研究を全く調べていないので恐らく既知だと思います。また、
この記事を読む前に、 匿さんの某積分記事 を読んでおくとよいかもしれません。参考にはなりませんが。
まず、次の等式は当然成り立ちます。
こんなの当たり前ですね。そこで、区間
の二つが高校範囲で計算できてかつ、表式に
証明はほぼ当たり前なので少し天下り的になりますが、結果的に次のような取り方をしました。
はい。ベータ関数です。計算自体は(部分積分を繰り返し用いるなどすれば)可能なのですが、面倒なのでズルをします。
みていただくとわかる通り、分母に中心二項係数が出てくるので
を求める作業に帰着されました。
参考程度に
と計算できます。真ん中の積分は普通に割り算して計算してあげると
であるので、次の不等式を得ます。
これを整理すると、
となり、この結果だけで余裕で小学校における定説(?)である
なので、
であるから、頑張って割り算すると
によって有効数字7桁を決めることができます。これくらいの計算なら受験本番でもできていいと思います。ちなみに
とりあえず精度が欲しいので、
となります。それに対して、不等式の内側の積分は
にと(8時間くらい頑張って)計算できるので、結果的に不等式は次のような形になります。
これを両辺
となり、とりあえず凄そうな分数が出てくるみたいです。
となるらしいので、最右辺と最左辺がどこまで一致しているか色を付けてみると、
ええと、これは何桁なんだ。数えるのも面倒だったので
こちらのサイト
に数えてもらったところ、
円周率の近似値は、おおよそ
で不等式を作ればよいです。対数の引数の値が大きくなると挟む積分が極限で消えてくれないというバグが発生するので
になります。ベータ関数のほうは
であることがわかるので、
で、小数表示では大まかには(ノーテーションも雑になっているのは許してください)
なので、
一番最初にこの記事を書こうと思ったのは
この記事
までさかのぼりますが、研究ノートの発掘が面倒だったのでずっとさぼっていました。どうせツイートしてしまったので、作ってみるか、という動機で(対数のほうの)計算をしていたのですが、
近似計算が数学において本質的に重要か、と言われれば必ずしもそうでないと思いますが、何処までの精度をもって計算できるかというのはときたま意外な一面を見せるので面白いですね。あと誰か、この方法(あるいはより一般的なもの)を知っている人がいたら教えてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。