を満たす.
この記事は不定積分
ガウス記号を含んだ関数の積分の基本的な解法は積分区間を分けることです.
試しに
式変形後の前半の積分は前のセクションで書いた階差数列の総和を取ることが出来るので
後半の積分は
となる.
このとき
区間を
先程の等式を用いて
(i), (ii), (iii)より
床関数入りの積分をする上で導関数はある方が便利なので求めてみましょう.
導関数の定義から計算します.
分けた整数部分を外に出して
を得る.
左右の極限を考えると
左右の極限が一致しないので, このときの導関数は存在しない.
よって
今, 求めた床関数の導関数を整数を含まない区間で積分すると
が成り立つ.
別記事で 床関数の弱微分 を求めたのでここに掲載します.
関数
を満たし,
を満たすものとして定められる.
また,
を満たす.
今定義したこれを超関数といい, 関数を元に取る関数で汎関数とも呼ばれます.
使用例に類題1の解法2で部分積分を使った解法として使っています.
(出典:
Maths 505
)
前の問題と同様に積分区間を分けると
部分分数分解して
残りの積分について下限は
このとき,
それぞれの級数を求めると
これより
あとがき: ガウス記号の積分の有用性はほぼないと思いますが, テクニカルな積分の問題が出来そうなので, 思いついたらまた記事を書くと思います.
追記(2025/05/16): 弱微分を使って色々できないか模索しましたが, どうにも一般の関数には上手くいかず, 途中で終わるような形になりました.