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高校数学解説
文献あり

この素晴らしい世界にコネクターを!

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あいさつ

んちゃ!
今回は素晴らしい世界にコネクターをと題しまして、mathlogで流行している?コネクターの作成方法を手短に説明いたしますのだ!

茶番

ずんだもち:『コネクターって色んな級数を摩訶不思議な多重級数に変換できる最強の道具です!』
奥さん:『でも(学習コストが)高いんでしょう?』
ずんだもち:『いやいや奥さん安心してください!今なら学習コスト3日の所をサクッと1日で理解させてみます。』
奥さん:『へぇ...いいわね!このコネクターちょっと見せて頂けるかしら?』

結論から

記号の使用方法については僕の過去の記事(👈クリック)を参照
途中Ua<というものが出てきますが、再定義するのがめんどくさいのでUaの等号を含まないバージョンとして理解してください。

コネクターの本質は、望遠鏡和超幾何項にあります。
なので、望遠鏡和超幾何項について理解できれば独自にいつでもコネクターを誰でも作成できるようになります。
あなたがもしこれについて理解しているならば、次の様にコネクターを決めればいいと理解できるでしょう。
まずは基本

超幾何項{cn}nN{0},{dn}nN{0}Cについて(1)A,BC:Acn+Bdn,(2)cndn,(3)a,bN:can+b全て超幾何項

[1]超幾何項の定義より
{rnC(n) s.t. cn+1cn=rnsnC(n) s.t. dn+1dn=sndncn=d0c0k=0n1skrk=tnC(n)
[2]検証
{Acn+1+Bdn+1Acn+Bdn=Acn+1cn+Bdncndn+1dnA+Bdncn=Arn+BsntnA+BtnC(n)cn+1dn+1cndn=rnsnC(n)ca(n+1)+bcan+b=can+a+bcan+a+b1can+a+b1can+a+b2can+b+1can+b=k=1aran+b+k1C(n)

コネクターは次の二つの型に分類できる。
{CI(n,m)=k=1K(ak)mk=1L(bk)mk=1M(ck)n+mCII(n,m)=k=1K(ak)mk=1M(ck)n+mk=1L(bk)m
【理由】
コネクターの本質は望遠鏡和です。なのでmに関する差分を取ってみればいい。
{CI(n,m1)CI(n,m)=k=1L(bk+m)k=1M(ck+n+m)k=1K(ak+m)k=1K(ak+m)CI(n,m)CII(n,m)CII(n,m+1)=k=1L(bk+m)k=1K(ak+m)k=1M(ck+n+m)k=1L(bk+m)CII(n,m)上記よりそれぞれの型について、適切な数列{Aij}(i,j)C2,{Bij}(i,j)C2を用いる事で以下の様に書き直せる。{k=1L(bk+m)k=1M(ck+n+m)k=1K(ak+m)=(i,j)C2Aijni{k=1K(ak+m)}jk=1L(bk+m)k=1K(ak+m)k=1M(ck+n+m)=(i,j)C2Bklni{k=1L(bk+m)}j重要な事は、以下の事:
  1. 型Iの場合はni{k=1K(ak+m)}jの一次結合で分子を書きなおす必要がある事
    重要な理由:複素矢印操作で取り扱える形である必要があるから
    型IIも同様
  2. 分子にnが含まれていない事
    重要な理由:もし分母にnが含まれる場合分母がk=1K(sk+n)(tk+m)の様な形になる必要があるが...出来るのか不明であるため
【注意点】ni{k=1K(ak+m)}jの次元は複素数である事に注意
連結和

a,bNに対してインデックスkIa,lIb以下の様な級数を定める。
{ZI(k,l)=nUa,mUb<fh(n)C(e(n),e(m))nkk=1K(ak+m)lZII(k,l)=nUa,mUbfh(n)C(e(n),e(m))nkk=1L(bk+m)l
ただし、{fn}nN{0}は複素数列。
Ub<,Ubの違いに注意

輸送関係式

(i,j)C2ZI or II,(ki,lj)=ZI or II(k,m)

具体例

奥さん:『ちょっと!あんたの所のコネクターどうなっているのよ!抽象的過ぎて全く分からないわ!上司を出しなさい!』
ずんだもち:『お客様大変申し訳ございませんでした。上司に変わりますので少々お待ちください。』
奥さん:『分かったわ。早く呼んできて!』
やなさん:『お客様、うちのコネクターが抽象的過ぎて分からないとの事でしたが具体例を構成すればよろしいでしょうか?』
奥さん:『ええ、まずはそうして頂けると助かります。』
やなさん:『分かりました。それではmathlog読者の間で有名なコネクターを具体例として紹介いたしますね。』

我々の業界では有名なコネクター

C(n,m)=1(n+mm)=(1)n(1)m(1)n+m

差分を計算する
C(n,m1)C(n,m)=nmC(n,m)
連結和

a,bNとする。このとき、インデックスkIa,lIbに対して以下の様な級数を定義する。
ZI(k,l)=nUa,mUb<1nk(e(n)+e(m)e(m))ml

輸送関係式

ZI(k,l)=ZI(k,l)

{ZI(k,)=n=11nkZI(k1,1)=n=1m=11nk1m(n+mm)

研究(輸送関係式以外への応用)

奥さん:『うーん...。さっきまで得られた級数は見た目は面白いけど実用に足りうる様に見えないわね。』
やなさん:『お客様。その指摘はごもっともです。もう少し応用の利く方法をご提示いたします。』

まずはmathlogでは有名なコネクターの応用をまとめる。

参考文献:Ozonumさんの記事

コネクターでコネクト1

自然数kNに対して以下の様な級数を定める。
fk(n)=m=1C(n,m)mk

自然数kNに対して以下の漸化式が成り立つ。
{fk(n1)fk(n)=fk1(n)f1(n)=1n

[1]
fk(n1)fk(n)=m=1C(n1,m)C(n,m)mk=1nm=1C(n,m)mk1=1nfk1(n)
[2]
f1(n)=m=1C(n,m)m=1nm=1nmC(n,m)=1n

コネクターでコネクト2

自然数kNに対して以下の様な級数を定める。
gk(n)=n<mC(n,m)mk

自然数kNに対して以下の漸化式が成り立つ。
{gk(n1)gk(n)=1nk(2n1n)+1ngk1(n)g1(n)=1n(2nn)

[1]
gk(n1)gk(n)=n1<mC(n1,m)mkn<mC(n,m)mk=C(n1,n)nk+n<mC(n1,m)C(n,m)mk=1nk(2n1n)+1nn<mC(n,m)mk1=1nk(2n1n)+1ngk1(n)
[2]
g1(n)=n<mC(n,m)m=1nn<mnmC(n,m)=1nC(n,n)=1n(2nn)

ζ(2)=3k=11n2(2nn)

[1]
g2(n1)g2(n)=1n2(2n1n)+1n2(2nn)=2n2(2nn)+1n2(2nn)=3n2(2nn)
[2]
g2(n1)=g2(n)+3n2(2nn)=3k=n1n2(2nn)
[3]n=1を代入することで
g2(0)=0<m1m2=3k=11n2(2nn)

ボールをコネクターにシュート!やなオリジナルから!

奥さん:『なるほど...面白いわね!でも、これだとあなたの会社の商品ではなく他者製品をパクっているだけじゃない!あなたの会社から出ている新商品(コネクターの応用)を知りたいわ!』
やなさん:『かしこまりました!では弊社より出した新商品(コネクター)をご紹介いたします。
奥さん:『ええ、お願いするわね!』

コネクター

aを複素数とする。この時、コネクターを下記の様に定義する。
C(n,m)=(a)n+m(a)m2

コネクターでコネクト(やなオリジナルから!やなえもんバトルドームも出たぁ!)

任意の自然数kNに対して以下の様な級数を定める。
gk(n)=nmC(n,m)(m+a)k

{gk(n)=1ngk(n+1)+(a)2nn(n+a)k(a)n2+a1n(n+a)k1ngk1(n)g1(n)=m=n(a)n+m(a)m2(m+a)2

gk(n)gk(n+1)=nmC(n,m)(m+a)kn+1mC(n+1,m)(m+a)k=C(n,n)(n+a)k+n+1mC(n,m)C(n+1,m)(m+a)k=(a)2n(n+a)k(a)n2+n+1m1(m+a)n(m+a)kC(n,m)=(a)2n(n+a)k(a)n2+a1(n+a)k+(1n)gk(n)gk1(n)

l=11(a)m(m+a)=l=1(a)2ll!(l+a)2(a)l2+(a1)l=11l!(l+a)2l=11l!m=l(a)l+m(a)m2(m+a)2

[1]
g2(n)=1ng2(n+1)+(a)2nn(n+a)2(a)n2+a1n(n+a)21ng1(n)=1n(n+1)g2(n+2)+(a)2nn(n+a)2(a)n2+(a)2(n+1)n(n+1)(n+a+1)2(a)n+12+a1n(n+a)2+a1n(n+1)(n+a+1)21ng1(n)1n(n+1)g1(n+1)=l=n(a)2l(n)ln+1(l+a)2(a)l2+(a1)l=n1(n)ln+1(l+a)2l=ng1(l)(n)ln+1
[2]特にn=1を代入すると
g2(1)=l=11(a)m(m+a)=l=1(a)2ll!(l+a)2(a)l2+(a1)l=11l!(l+a)2l=1g1(l)l!=l=1(a)2ll!(l+a)2(a)l2+(a1)l=11l!(l+a)2l=11l!m=l(a)l+m(a)m2(m+a)2

最後に

やなさん:『当社の製品(コネクター)はお客様気に入っていただけましたか?』
奥さん:『ええ、素敵な商品紹介でしたわ!ぜひ購入(使わ)させて頂きますわ!』
やなさん:『よかった、気に入っていただけて何よりです。またのご来店をお待ちしております。』

参考文献

投稿日:223
更新日:224
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