8

log2に収束する級数

684
0

はじめに

log2=n=11(2n1)2(2nn)(4n2n)+n=11n(2n1)(2nn)(4n2n)
log2=n=11(2n)224n(4n2n)(2nn)+n=11n(2n1)24n(4n2n)(2nn)

これらの等式を示す。

補題

輸送関係式1

C1(n,m):=(2n)!(2m)!(2n+2m)!(n+m)!n!m!
12mC1(n0,m)=n0<n12n1C1(n,m)

C1(n1,m)C1(n,m)=C1(n,m)((2n+2m)(2n+2m1)(2n)(2n1)nn+m1)=C1(n,m)(2n+2m12n11)=2m2n1C1(n,m)
両辺2mで割り、n0<nの範囲で和を取ると
12mC1(n0,m)=n0<n12n1C1(n,m)

輸送関係式2

C2(n,m):=(2n)!(2m)!(2n+2m)!(n+m)!n!m!22n(2nn)22m(2mm)
12m1C2(n0,m)=n0<n12nC2(n,m)

C2(n1,m)C2(n,m)=C2(n,m)((2n+2m)(2n+2m1)(2n)(2n1)nn+m2n12n1)=C2(n,m)(2n+2m12n1)=2m12nC2(n,m)
両辺2m1で割り、n0<nの範囲で和を取ると
12m1C2(n0,m)=n0<n12nC2(n,m)

C1(n,m),C2(n,m)n,mについて対象であることに注意する。

本題

早速、証明をしていく。和を取る範囲を分けたり、補題を適用していくことで証明は完了する。

log2=n=11(2n1)2(2nn)(4n2n)+n=11n(2n1)(2nn)(4n2n)

0<n1(2n1)(2n)=0<n1(2n1)(2n)C1(n,0)=0<n12n10<m12m1C1(n,m)=0<n1(2n1)2C1(n,n)+20<n<m12n112m1C1(n,m)=0<n1(2n1)2(2nn)(4n2n)+20<n12n1n<m12m1C1(n,m)=0<n1(2n1)2(2nn)(4n2n)+20<n1(2n)(2n1)C1(n,n)=0<n1(2n1)2(2nn)(4n2n)+0<n1n(2n1)(2nn)(4n2n)
また、
0<n1(2n1)(2n)=log2
が成り立つことはよく知られているため、これらにより
log2=n=11(2n1)2(2nn)(4n2n)+n=11n(2n1)(2nn)(4n2n)

log2=n=11(2n)224n(4n2n)(2nn)+n=11n(2n1)24n(4n2n)(2nn)

0<n1(2n1)(2n)=0<n1(2n1)(2n)C2(n,0)=0<n12n0<m12mC2(n,m)=0<n1(2n)2C2(n,n)+20<n<m12n12mC2(n,m)=0<n1(2n)224n(4n2n)(2nn)+20<n12nn<m12mC2(n,m)=0<n1(2n)224n(4n2n)(2nn)+20<n12n(2n1)C2(n,n)=0<n1(2n)224n(4n2n)(2nn)+0<n1n(2n1)24n(4n2n)(2nn)
命題1のときの証明と同様に
0<n1(2n1)(2n)=log2
なので
log2=n=11(2n)224n(4n2n)(2nn)+n=11n(2n1)24n(4n2n)(2nn)

要するにどちらの級数もメルカトル級数がもとになっているということですね

一般化

詳しくは書きませんが、パラメーター付きのコネクターを用いることで、次のようなより一般的な等式を求めることもできます。
n=112n(2n2x1)=n=11(2n2x1)2(12x)2n2(1x)2n(12x)4n(1x)n2+n=11n(2n2x1)(12x)2n2(1x)2n(12x)4n(1x)n2

n=112n(2n2x1)=n=11(2n)2(12x)2n2(1x)2nn!2(12x)4n(1x)n2(12x)n2+n=11n(2n2x1)(12x)2n2(1x)2nn!2(12x)4n(1x)n2(12x)n2

参考文献

[1] 加速級数で表せる多重ゼータ値

投稿日:202475
更新日:202475
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余余余
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