この記事では
apu_yokai
さんの記事
・
放物線の上をはね続けるボールの研究①フィボナッチ数が生えた話
・
放物線の上をはね続けるボールの研究②はね続ける条件の話
の結果を元に個人的に考察したことについてまとめていきます。
かなり色々な説明を端折ると思うので先に上記の記事に目を通しておくことをおすすめします。
放物線
ただし重力加速度は
いま時刻
と表せることに注意しましょう。
まずボールがある時刻
とおき、上の媒介変数表示をこの陽関数表示に置き換えることを考えてみましょう。
位置
と表せる。ただし
より最高次の係数を比較することで
がわかる。したがって
を得る。
ボールの持つ力学的エネルギー
と表せる。
上の結果から
とわかる。
ボールが放物線
に変化したとする。このとき
が成り立つ。
ボールが
の接ベクトル
のなす角を考えると
が成り立たなければならない。
また位置
が成り立つので結局
を得る。
これを二乗すると
が成り立つので
つまり
を得る。
ここで
より
が成り立つことに注意すると
を得る。
ボールが描く二つの放物線
の二交点と点
特に一方の放物線が
とおくと二点
と表せるのでこの直線は
を通る。
いま
の解とすると、解と係数の関係から
が成り立つので上の結果より
を得る。
放物線の方程式を決定するためには通常三つの独立した情報が必要となります。素朴にはボールの衝突前の挙動から衝突後の挙動を決定するのに
という情報を用いることとなりますが、衝突前の軌道から衝突後の軌道を決定するには
という情報に置き換えることができます。
これにより今回考えている問題に対して代数的な議論がかなりしやすくなります。では具体的にどのような結果が導けるのかを以下で見ていくこととしましょう。
ボールと放物線
とおき、この
一般の場合について考えるのは難しいので各放物線が
が成り立つ。
は
と因数分解できる。
また
は点
を得る。あとは
に注意するとわかる。
が成り立つ。
上の結果は
と表せるので補題2より
を得る。
三項間漸化式
が成り立つ。
上の補題より
が成り立つので、これを一項ずらした式
との差を取ることで
つまり
が得られる。
であり、
と表せる。
補題1
において
のようにしてわかる。
上の漸化式
からは
によって定まる数列
これらは黄金比
と表せる。
三項間漸化式
は
と解ける(
いま漸化式
の特性方程式
は
以下ボールのエネルギーは
を満たすものとし
とおきます。
最初の衝突点
を満たすとき、それぞれ
が成り立つ。
に注意して
が成り立つような定数
が成り立つようなものを考える。
いま
に注意すると
つまり
どのような定数
は成り立たない。
上と同様に
つまり
が成り立つような定数
を満たさなければならず、そのような
において、
および
が成り立つ。
が成り立つので
を得る。
また
が成り立つので、これを整理することで
を得る。
ちなみに上の式は次のようにも表せます(証明略)。
が成り立つ。
また例えば
apu_yokaiさんの記事
にて提示されていた
を包含する式
などもありますが、このようにフィボナッチ数・リュカ数の変形の仕方は無数にあるのでとりあえずはこの程度にしておきましょう。
以上が簡単に考察したことのまとめとなります。
個人的に物理学的な現象を放物線の方程式
の係数
という興味深い漸化式が得られるなど中々綺麗な結果が出せて満足しています。
ただ上で導出した結果はゴリ押し計算でどうにかした部分も多く、この問題の本質的な部分には迫れていないような気もします。まだ気になることも少なくないですが、とりあえず今回の記事はこんなところで。では。