この記事では周期関数の広義積分に関する公式
について簡単に考察していきます。
とりあえずまずは上の公式を示しておこう。
なお総和
と定めるものとした。
部分分数展開により
が成り立つので、この前者を適当に整理することで第一式が、後者を微分することで第二式が得られる。
を満たす
が成り立つ。
周期性より
特に
が成り立つので
を示せばよい。
これは積分区間を
と分割することで
とわかる。
この証明において重要なのは周期
が成り立つという、ごく基本的な変形である。
が成り立ち、また
が成り立つ。
また
とおくとこれらは
を満たすので次のような主張が得られる。
周期
が成り立つ。
が成り立つ。
ただロバチェフスキーの公式では
が成り立ち、また
が成り立つ。
ただし
と定める必要がある。
補題1の証明から
が成り立つことに注意するとわかる。
少し考察してみたところ一般の高階微分は次のように求められることがわかった。
とおくと
が成り立つ。
とおくとこれらは
という漸化式を満たすことがわかるので
に注意すると
この記事
の定理9から
を得る。