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de Branges-Wilson積分

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前回の記事 で示したAskey-Wilson積分
12πC(t2,1/t2;q)(at,a/t,bt,b/t,ct,c/t,dt,d/t;q)dtt=2(abcd;q)(q,ab,ac,ad,bc,bd,cd;q)
はde Branges-Wilson積分
12πi0Γ(aix)Γ(a+ix)Γ(bix)Γ(b+ix)Γ(cix)Γ(c+ix)Γ(dix)Γ(d+ix)Γ(2ix)Γ(2ix)dx=Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(c+d)Γ(a+b+c+d)
q類似になっている. 今回はこのde Branges-Wilson積分に別の証明を与える.

de Branges-Wilson積分

12πi0Γ(aix)Γ(a+ix)Γ(bix)Γ(b+ix)Γ(cix)Γ(c+ix)Γ(dix)Γ(d+ix)Γ(2ix)Γ(2ix)dx=Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(c+d)Γ(a+b+c+d)

Dougallの5F4の和公式の積分類似
12πiiiΓ(a+s)Γ(1+a2+s)Γ(b+s)Γ(c+s)Γ(d+s)Γ(bas)Γ(s)Γ(a2+s)Γ(1+ac+s)Γ(1+ad+s)ds=12Γ(b)Γ(c)Γ(d)Γ(b+ca)Γ(b+da)Γ(1+acd)Γ(b+c+da)
において, a2a,ba+b,ca+c,da+d,ssaとすると,
12πiiiΓ(a+s)Γ(s+1)Γ(b+s)Γ(c+s)Γ(d+s)Γ(as)Γ(bs)Γ(s)Γ(1c+s)Γ(1d+s)ds=12Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(1cd)Γ(a+b+c+d)
をガンマ関数の相反公式を用いて, これは
12πiiiΓ(as)Γ(a+s)Γ(bs)Γ(b+s)Γ(cs)Γ(c+s)Γ(ds)Γ(d+s)Γ(2s)Γ(2s)ds(sinπ(cs)sinπ(ds)sinπscosπssin(c+d))=2Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(c+d)Γ(a+b+c+d)
と書き換えられる. ssとしたものを足し合わせて12倍すると,
12(sinπ(c+s)sinπ(d+s)sinπscosπssin(c+d)sinπ(cs)sinπ(ds)sinπscosπssin(c+d))=1
であるから,
12πiiiΓ(as)Γ(a+s)Γ(bs)Γ(b+s)Γ(cs)Γ(c+s)Γ(ds)Γ(d+s)Γ(2s)Γ(2s)ds=2Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(c+d)Γ(a+b+c+d)
を得る. よって,
12π0Γ(aix)Γ(a+ix)Γ(bix)Γ(b+ix)Γ(cix)Γ(c+ix)Γ(dix)Γ(d+ix)Γ(2ix)Γ(2ix)dx=Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(c+d)Γ(a+b+c+d)
が成り立つ.

系として以下のBarnesの第1補題を得る.

12πΓ(a+ix)Γ(b+ix)Γ(cix)Γ(dix)dx=Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(a+b+c+d)

定理1より,
12πsΓ(a+it)Γ(b+it)Γ(cit)Γ(dit)Γ(a2isit)Γ(b2isit)Γ(c+2is+it)Γ(d+2is+it)Γ(2is2it)Γ(2it+2is)Γ(a+b2is)Γ(c+d+2is)dt=Γ(a+c)Γ(a+d)Γ(b+c)Γ(b+d)Γ(a+b+c+d)
が得られるので, sとすると示される.

de Branges-Wilson積分の両辺をΓ(d)2で割ってdとすることによって, 以下を得る.

12π0Γ(ait)Γ(a+it)Γ(bit)Γ(b+it)Γ(cit)Γ(c+it)Γ(2it)Γ(2it)dt=Γ(a+b)Γ(a+c)Γ(b+c)

投稿日:2024529
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Wataru
Wataru
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超幾何関数, 直交関数, 多重ゼータ値などに興味があります

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