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大学数学基礎解説
文献あり

正規付値ってなに?

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discreteな指数付値

指数付値の定義を思い出しておきましょう.

指数付値

KからR{}への写像νが以下の条件を満たすときνKの指数付値という.

  1. ν(xy)=ν(x)+ν(y)
  2. ν(x)0ならばν(1+x)0
  3. ν(x)=x=0

さてdiscreteな指数付値の定義です.以下ではdiscreteな指数付値のみ考えます.

discreteな指数付値

指数付値が「x0ならばν(x)Z」を満たすとき,discreteな指数付値と呼ばれる.

ここで,正規付値というものを考えるために,以下では自明な付値(x0ならばν(x)=0という付値)を除外して考えることにします.

ν(K×)は加法について群をなす.

定義1の一つ目の条件がK×からZへの準同型を表していることからほぼ自明ですが,ここでは練習がてら証明してみましょう.任意のa,bν(K)について,x,yKが存在してa=ν(x),b=ν(y)と書けます.すると,ab=ν(x)ν(y)=ν(x/y)ν(K×)が成り立ちます.よって群を成します.

ここで,Zの任意の部分群はあるnZ0を用いてnZと書けることよりν(K×)=nZと書けます.自明な付値は考えないことにしていたから,n0です.これで正規付値を定義する準備が整いました.

正規付値と素因子

正規付値

ν(K×)=Zを満たす付値を正規付値という.

上の議論から以下の補題は明らかだと思います.

νを任意の付値とし,ν(K×)=nZとする.このとき,ν(x)=1nν(x)と置けば,これは正規付値である.

K上の付値全体に対して同値関係を入れます.ν1ν2ν1=ν2で関係を入れればこれは明らかに同値関係です.この同値関係によって類別された各々の類のことを素因子と呼びます.同値関係の入れ方から次の補題も明らかでしょう.

Kの各素因子は正規付値をただ1つ含む

参考文献

投稿日:20241018
更新日:20241018
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はじめまして!楽しい記事を書ければと思いますので、よろしくお願いします。

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