前の記事
において, Gegenbauerの加法定理を示した. それは積分
として表される. 特に
となって, これは右辺の積の積分表示と考えられる. 前の記事においてもその積分をJacobi多項式に拡張したが, それは積の形にはならなかった. 今回は二重積分によってJacobi多項式の積を表す公式を示す. まずJacobi多項式は, 以下のように定義される.
すると, 次が成り立つ.
非負整数
が成り立つ.
と表されるので, 右辺の積分の部分は
ここで,
Watsonの積公式
より
となるから, これを代入して定理を得る.
これは, Gegenbauerの加法定理と似ているが,