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超微分
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はじめに
目標は超積分を厳密に,数学的な意味を持つものを定義することである.
さて,超積分に求められる性質を挙げてみる.
- 超積分は超微分の逆にあたる操作である.
- 超積分はある範囲の面積である.
- 超積分の操作は演算をあまり変えない.
(1)は微分積分学の基本公式の超微分,超積分バージョンである.(2)は定積分は面積を求めることの類似,(3)は積分が加法的であることに関連する.
簡単な証明,計算が複雑になりそうなところは読者に任せたいと思う.
以下とし,単純化のため区間をからとり,関数をとして話を進める.
追記1:定理2に一つ追加.
追記2(重要):定理2(1)を変更.
超積分の定義
定義のIdea
超微分のモチベーションは演算レベルを上げた微分を考えたいというものであった.[1]
同じように超積分もRiemann積分の演算レベルを上げたものとして定義してみよう.
分割
有界閉区間の分割とは,
を満たす有限個の点列である.これをと書く.
の幅をと定義する.
超Riemann積 (Ratio Riemman Product)
をの分割とする.を区間からとり,それを並べたものをと表し,の代表系という.また,,とおく.このとき,次の積を定める.
を の分割と代表系に関する超リーマン積と呼び,とを分割に対する上超Riemann積(Upper ratio Riemman product),下超Riemann積(lower ratio Riemman product)と呼ぶ.
定義からである.
の分割を任意にとる.とを合併して得られるの分割をと表すことにする.の代表系を一つとる. いま,,であったとすると,はで分割され,,なので,
故にを得る.同様に考えると となるので,が言える.
の分割に対応するの全体の集合は上に有界で,の全体の集合は下に有界である.
,とおく.である.
超Riemann積分 (Ratio Riemman Integral)
記号は上記のものとする.が成り立つとき,は区間で超Riemann積分可能(Ratio Riemman integrable),単に超積分可能,超可積分といい,値を超定積分といい,で表す.
また,として定める.
任意のに対し,あるが存在してならばのどの代表系をとってもが成り立つとき,と書かれる.またこのとき,である.このことから次のことが直ちに分かる.
は区間で超積分可能であることの必要十分条件はが収束することである.
は区間で超可積分とする.
- のとき,もで超可積分で
- もで超可積分で
- のとき, はと で超可積分で
- 上でならば
(3)を指数性,(4)を区間乗法性,(5)を単調性と呼ぶことにする.
区間でが定数であるとき,超定積分を定義から求めよ.次に定理1を使い求めよ.
を示せばよい.
任意のをとる.をとなるようにとる. は有界閉区間で連続なので,上で一様連続かつ有界.よってあるがあってならばとできる.また,あるが存在してすべてので.
このに対し,分割がを満たすならである.よって
が成立する.以上よりであることが言えた.
微分積分学の基本公式の超微分,超積分バージョンを述べよう.
超積分の平均値の定理
は有界閉区間で連続とする.このとき次を満たすが存在する.
証明は通常の積分の平均値の定理と同様にしてできる.
超積分の平均値の定理から次のことが分かる.
超微分積分学の基本公式
はで連続とする.
- 任意のに対してと定めると,が成り立つ.
- をとなるように一つ取るとき,ならば
を固定する.なるに対して区間乗法性と超積分の平均値の定理から
となるが存在する.のとき,なので,の連続性から
の場合も同様にしてが示され,を得る.
定数が存在してと書けるので区間乗法性より
最後に
この超積分は通常の積分の定義と同じような道筋で定義されている.
に対し,をと定義する.変換をとおき,グラフ
を考えると,という関係があり,超微分においてが成り立つのであった.
超積分の場合も同じような解釈ができるかを次の記事でまとめたい.
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