ここでは, 数列は整数全体で定義されているとする.
両側Bailey対
がに関する両側Bailey対であるとは, 任意の整数に対して,
を満たすことをいう.
両側Bailey対において, の場合は通常の
Bailey対
になるので, 両側Bailey対は通常のBailey対の一般化である. 以下は, Baileyの補題の両側Bailey対への一般化である.
Berkovich-McCoy-Schilling(1996)
をに関する両側Bailey対とするとき,
とするとき, はに関する両側Bailey対である.
証明は通常のBaileyの補題の場合と全く同様なので省略する.
WP-Bailey対
に対しても次のように両側に一般化される.
両側WP-Bailey対
がに関する両側Bailey対であるとは, 任意の整数に対して,
WP-Baileyの補題についても全く同様に次のように拡張される.
Jouhet(2010)
とする. をに関するWP-Bailey対とする.
とするとき, はに関するWP-Bailey対である.
[1]
Alexander Berkovich, Barry M. McCoy, Anne Schilling, N=2 supersymmetry and Bailey pairs, Phys. A, 1996, 33-62
[2]
F. Jouhet, Shifted versions of the Bailey and well-poised Bailey lemmas, Ramanujan J., 2010, 315-333