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直積集合 ①

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$$$$

Def.

定義【singleton】

全体集合 $U$ を固定する。集合 $X\subseteq U$ と元 $a\in X$ に対し、
$$ \{a\}:=\{x\in X\mid x=a\} $$
で定まる集合を $a$ の 単集合 という。

すなわち、$a$ の単集合とは、ただ $1$ つの元 $a$ のみを含む集合である。

Prop & Proof

全体集合$U$を固定する。集合 $X\subseteq U$ をとり、$x\in X$ とする。このとき
$$ x\in\{x\} $$
が成り立つ。

単集合の定義より
$$ \{x\}=\{z\in X\mid z=x\} $$
である。したがって、
$$ x\in\{x\}\ \Leftrightarrow\ x\in\{z\in X\mid z=x\} $$
が成り立つ。ここで、内包表記の定義より
$$ x\in\{z\in X\mid z=x\}\ \Leftrightarrow\ x\in X\land x=x $$
である。ここで、仮定より
$$ x\in X $$
が成り立ち、また等号の反射律より
$$ x=x $$
が成り立つ。ゆえに
$$ x\in X\land x=x $$
である。したがって
$$ x\in\{z\in X\mid z=x\} $$
が成り立つので、再び
$$ \{x\}=\{z\in X\mid z=x\} $$
より
$$ x\in\{x\} $$
を得る。
$$ \Box$$

集合 $X\subseteq U$ と元 $x\in X$ に対し
$$ \{x\}:=\{z\in X\mid z=x\} $$
と定める。このとき、任意の対象 $y$ について
$$ y\in\{x\}\ \Leftrightarrow\ y=x $$
が成り立つ。

任意の対象 $y$ をとる。単集合 $\{x\}$ の定義より$$y\in\{x\}\ \Leftrightarrow\ y \in \{z\in X\mid z=x\}\ \Leftrightarrow\ y\in X\land y=x$$が成り立つ。
$ $

  1. まず、$y\in\{x\}$ と仮定する。すると上の同値より
    $$ y\in X\land y=x $$
    である。したがって、特に $y=x$ が成り立つ。
    $ $
  2. 逆に、$y=x$ と仮定する。もともと $x\in X$ であるから、$y=x$$x\in X$ より、
    等号の置換によって $y\in X$ を得る。よって
    $$ y\in X\land y=x $$
    が成り立つ。再び単集合の定義より
    $$ y\in\{x\} $$
    を得る。
    $ $

-以上より、任意の対象 $y$ について
$$ y\in\{x\}\ \Leftrightarrow\ y=x $$
が成り立つ。
$$ \Box$$

全体集合$U$を固定する。集合 $X\subseteq U$ をとり、$x_1,x_2\in X$ とする。このとき
$$ \{x_1\}=\{x_2\}\ \Leftrightarrow\ x_1=x_2 $$
が成り立つ。

  1. $(\Rightarrow)$ を示す。
    $$ \{x_1\}=\{x_2\} $$
    と仮定する。単集合の性質より
    $$ x_1\in\{x_1\} $$
    が成り立つ(上で示した)。
    ここで、$\{x_1\}=\{x_2\}$ であるから、等号の性質より
    $$ x_1\in\{x_2\} $$
    が成り立つ。
    再び単集合の性質より、任意の対象 $z$ について
    $$ z\in\{x_2\}\ \Leftrightarrow\ z=x_2 $$
    が成り立つ(冒頭で示した)。
    したがって、この全称命題において $z$$x_1$ を代入すると
    $$ x_1\in\{x_2\}\ \Leftrightarrow\ x_1=x_2 $$
    を得る(全称除去)。
    すでに $x_1\in\{x_2\}$ が成り立っているから
    $$ x_1=x_2 $$
    が従う。
    $ $
  2. $(\Leftarrow)$ を示す。
    $$ x_1=x_2 $$
    と仮定する。
    $\{x_1\}=\{x_2\}$ を示すために、(集合の外延性により) 任意の対象 $z$ について
    $$ z\in\{x_1\}\ \Leftrightarrow\ z\in\{x_2\} $$
    を示す。
    任意の対象 $z$ をとる。単集合の性質より
    $$ z\in\{x_1\}\ \Leftrightarrow\ z=x_1 $$
    かつ
    $$ z\in\{x_2\}\ \Leftrightarrow\ z=x_2 $$
    が成り立つ(冒頭で示した)。
    ここで、仮定 $x_1=x_2$ から
    $$ z=x_1\ \Rightarrow\ z=x_2 $$
    および
    $$ z=x_2\ \Rightarrow\ z=x_1 $$
    が成り立つので
    $$ z=x_1\ \Leftrightarrow\ z=x_2 $$
    を得る。
    したがって
    $$ z\in\{x_1\}\ \Leftrightarrow\ z\in\{x_2\} $$
    が成り立つ。
    $z$ は任意であったから、集合の外延性より
    $$ \{x_1\}=\{x_2\} $$
    が従う。
    $ $

-以上より
$$ \{x_1\}=\{x_2\}\ \Leftrightarrow\ x_1=x_2 $$
が成り立つ。
$$ \Box$$

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更新日:23日前
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Kagura
Kagura
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■ 分野を問わず数学の証明が好きです。あとで自分が読み返したときに、きちんと理解できるノートを作ることを心がけています。不定期に過去のノートを確認し、修正&更新 (追加&削除) しています。定義、命題、証明などに誤りや不正確な点がございましたら、ご指摘いただけますと幸いです(2025年12月28日)。          ----------------------------------------------- ■ ノート『数学概論』の読み方     STEP1:まずは定義を一通り理解し覚える。 STEP2:具体例を考えてみる。    STEP3:各命題の主張を一通り理解する。 STEP4:証明を繰り返し読んで流れを掴む。 (まずはココまでで良い)         STEP5:何も見ずに定義に従って証明を創る。 STEP6:STEP5の他の証明方法を創ってみる。    STEP7:自由に命題と証明を創ってみる  

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