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大学数学基礎解説
文献あり

層理論1:層と茎

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$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Spec}[0]{{\rm Spec}\,} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

mathlogにおける層理論のシリーズとしてはmicrosupportさんの 層理論と導来圏 があるが,私が代数幾何の記事シリーズを書くにあたって内容の順序や追記したい事があったので新たにこのシリーズを始めることにした.

このシリーズでは,取り敢えずsheaf theoryの基本を位相空間上の層から始めて,stalk,sheafification,locally ringed spaceを順に見ていく.既存の圏論の記事の続きではないが,関手,equalizer,abelian categoryなどは必要に応じて参照する.

今回は,位相空間上のpresheaf,sheaf,stalk,germを定義する.

以下,$X$を位相空間とする.

$X$の開集合を対象とし,包含$V\subset U$があるときただ一つの射$V\to U$をもつ圏を${\rm Open}(X)$と書く.

$X$上の集合のpresheafとは,反変関手
\begin{equation*} \mathcal{F}:{\rm Open}(X)^{\rm op}\longrightarrow{\rm Set} \end{equation*}
のことをいう.

開集合$U\subset X$に対して,集合$\mathcal{F}(U)$の元を$\mathcal{F}$$U$上のsectionという.包含$V\subset U$に対応する写像
\begin{equation*} \rho^U_V:\mathcal{F}(U)\longrightarrow\mathcal{F}(V) \end{equation*}
をrestriction mapという.$s\in\mathcal{F}(U)$の像$\rho^U_V(s)$$s|_V$と書く.

関手であることは,restriction mapが
\begin{equation*} s|_U=s,\qquad (s|_V)|_W=s|_W \end{equation*}
を満たすことと同じである.ここで$W\subset V\subset U$である.

$X$上のpresheaf $\mathcal{F},\mathcal{G}$のmorphismとは,自然変換$\varphi:\mathcal{F}\to\mathcal{G}$のことをいう.すなわち,各開集合$U$に写像
\begin{equation*} \varphi_U:\mathcal{F}(U)\longrightarrow\mathcal{G}(U) \end{equation*}
が与えられ,任意の包含$V\subset U$について
\begin{equation*} \varphi_V(s|_V)=\varphi_U(s)|_V \end{equation*}
を満たすことである.

$X$上の集合のpresheafの圏を${\rm PSh}(X)$と書く.

この定義は,${\rm Open}(X)^{\rm op}\to {\rm Set}$なる関手の圏そのものである.つまり
\begin{equation*} {\rm PSh}(X)={\rm Fun}({\rm Open}(X)^{\rm op},{\rm Set}) \end{equation*}
である.

$X$上の実数値連続関数を
\begin{equation*} \mathcal{C}^0_X(U)=\{f:U\to\mathbb{R}\mid f\text{は連続}\} \end{equation*}
で定める.$V\subset U$に対して,restriction mapは通常の関数の制限$f\mapsto f|_V$である.これにより$\mathcal{C}^0_X$はpresheafになる.

presheafは「各開集合にデータを割り当て,開集合を小さくするとデータを制限できるもの」である.sheafは,さらに「局所的に与えられた共通部分が一致するデータを一意に貼り合わせられる」presheafである.

presheaf $\mathcal{F}$がsheafであるとは,任意の開集合$U\subset X$と任意の開被覆$U=\bigcup_{i\in I}U_i$について,次が成り立つことをいう.

(i) $s,t\in\mathcal{F}(U)$がすべての$i$について$s|_{U_i}=t|_{U_i}$を満たすなら,$s=t$である.

(ii) 各$i$$s_i\in\mathcal{F}(U_i)$が与えられ,すべての$i,j$について
\begin{equation*} s_i|_{U_i\cap U_j}=s_j|_{U_i\cap U_j} \end{equation*}
を満たすなら,ただ一つの$s\in\mathcal{F}(U)$が存在して,すべての$i$について$s|_{U_i}=s_i$となる.

$X$上の集合のsheafの圏を${\rm Sh}(X)$と書く.

条件(i)をlocality,条件(ii)をgluingということが多い.localityは「sectionは局所的に決まる」という主張であり,gluingは「compatibleな局所sectionは貼り合わさる」という主張である.

$\mathcal{C}^0_X$はsheafである.

$U=\bigcup_{i\in I}U_i$を開被覆とする.

まずlocalityを見る.連続関数$f,g:U\to\mathbb{R}$が各$U_i$上で一致するとする.任意の$x\in U$を取ると,ある$i$について$x\in U_i$である.そこで$f|_{U_i}=g|_{U_i}$だから$f(x)=g(x)$である.よって$f=g$である.

次にgluingを見る.各$i$に連続関数$f_i:U_i\to\mathbb{R}$があり,overlapで一致しているとする.$x\in U$に対して,$x\in U_i$となる$i$を一つ選び,
\begin{equation*} f(x)=f_i(x) \end{equation*}
と定める.もし$x\in U_i\cap U_j$なら$f_i(x)=f_j(x)$なので,この定義は選び方によらない.

各点$x$の近くでは$f$はある$f_i$と一致するので,$f$は連続である.また構成から$f|_{U_i}=f_i$である.一意性はlocalityから従う.

同じ議論で,$X$上の実数値$C^\infty$関数,正則関数なども,定義できる範囲ではsheafになる.sheafの典型例は「局所的に定義され,局所的一致から大域的一致が従う関数の族」である.

sheaf条件はequalizerを使って一つの図式で書ける.これは既存のlimitの記事で扱ったequalizerの言葉である.

presheaf $\mathcal{F}$がsheafであることは,任意の開被覆$U=\bigcup_{i\in I}U_i$について,図式
\begin{equation*} \xymatrix{ \mathcal{F}(U)\ar[r] & \prod_{i\in I}\mathcal{F}(U_i) \ar@<.5ex>[r]\ar@<-.5ex>[r] & \prod_{(i,j)\in I\times I}\mathcal{F}(U_i\cap U_j) } \end{equation*}
がequalizerであることと同値である.

左の射は$s\in\mathcal{F}(U)$$(s|_{U_i})_{i\in I}$に送る.右側の二つの射は,族$(s_i)$をそれぞれ
\begin{equation*} (s_i|_{U_i\cap U_j})_{i,j},\qquad (s_j|_{U_i\cap U_j})_{i,j} \end{equation*}
に送る.

equalizerであるとは,$\mathcal{F}(U)$が,overlapで一致する族$(s_i)$全体と自然に一対一対応するということである.これはlocalityとgluingを合わせた主張そのものである.

presheaf $\mathcal{F}$がseparatedであるとは,上のsheaf条件のうちlocalityだけを満たすことをいう.つまり,任意の開被覆$U=\bigcup_i U_i$について,写像
\begin{equation*} \mathcal{F}(U)\longrightarrow\prod_i\mathcal{F}(U_i) \end{equation*}
が単射であることをいう.

separated presheafでは,局所sectionの貼り合わせが存在するとは限らない.しかし,もし存在すれば一意である.sheafificationを考えるとき,まず「局所的一致を識別する」段階と,次に「貼り合わせを追加する」段階が現れる.この見方は後の記事で使う.

集合$A$を固定し,すべての開集合$U$に同じ集合$A$を割り当て,restriction mapを恒等写像にするpresheaf $A_p$を考える.これをconstant presheafという.

$U\subset X$が連結でない場合,constant presheafは一般にsheafではない.例えば$U=U_1\sqcup U_2$が二つの非空開集合の直和で,$a,b\in A$$a\ne b$なら,$U_1$上で$a$$U_2$上で$b$という局所sectionはoverlap上では自動的に一致する.しかし,constant presheafの大域sectionは一つの元$a\in A$だけなので,この局所section族を貼り合わせることはできない.
大域sectionを$U_1$上と$U_2$上で異なる値をとることを許容するようなsheaf$\underline{A}$を考える.すなわち,局所定数関数を大域sectionとするものである.これはconstant presheaf$A_p$にある意味一番近いsheafと思えそうである.$\underline{A}$をconstant sheafという.
一般に与えられたpresheafからそれに一番近いsheafが構成できることが次回示される.この操作をsheafificationという.$A_p$のsheafificationは$\underline{A}$である.

次に,stalkとgermを定義する.sheaf theoryでは,大域sectionを点の近くの情報へ分解して考えることが多い.stalkはそのための基本的な道具である.

$\mathcal{F}$$X$上のpresheafとする.$x\in X$における$\mathcal{F}$のstalkとは,$x$を含む開近傍$U$上のsectionを,さらに小さい近傍で一致するもの同士で同一視して得られる集合である.これを
\begin{equation*} \mathcal{F}_x=\mathop{\rm colim}_{x\in U}\mathcal{F}(U) \end{equation*}
と書く.

より具体的には,$\mathcal{F}_x$の元は組$(U,s)$,ただし$x\in U$かつ$s\in\mathcal{F}(U)$,の同値類である.二つの組$(U,s)$$(V,t)$は,ある開近傍$W\subset U\cap V$$x\in W$が存在して
\begin{equation*} s|_W=t|_W \end{equation*}
となるとき同値とする.

$(U,s)$の同値類を$s_x$と書き,$s$$x$におけるgermという.germは「$x$の十分小さい近くでのsectionの姿」である.

$\mathcal{C}^0_X$を実数値連続関数のsheafとする.このとき$(\mathcal{C}^0_X)_x$の元は,$x$の近傍で定義された連続関数を,$x$のさらに小さい近傍で一致するなら同じとみなしたものである.これは$x$における連続関数のgermである.

presheafのmorphism $\varphi:\mathcal{F}\to\mathcal{G}$は,各点$x\in X$について写像
\begin{equation*} \varphi_x:\mathcal{F}_x\longrightarrow\mathcal{G}_x \end{equation*}
を誘導する.

$(U,s)$の同値類を$(U,\varphi_U(s))$の同値類へ送ればよい.

これがwell-definedであることを確認する.$(U,s)$$(V,t)$$\mathcal{F}_x$で同じとする.すると,ある$W\subset U\cap V$$x\in W$$s|_W=t|_W$である.$\varphi$はrestriction mapと可換なので
\begin{equation*} \varphi_U(s)|_W=\varphi_W(s|_W)=\varphi_W(t|_W)=\varphi_V(t)|_W \end{equation*}
である.よって$(U,\varphi_U(s))$$(V,\varphi_V(t))$$\mathcal{G}_x$で同じである.

$\mathcal{F}$がsheafなら,任意の開集合$U\subset X$について,写像
\begin{equation*} \mathcal{F}(U)\longrightarrow\prod_{x\in U}\mathcal{F}_x,\qquad s\longmapsto(s_x)_{x\in U} \end{equation*}
は単射である.

$s,t\in\mathcal{F}(U)$がすべての$x\in U$について$s_x=t_x$を満たすとする.

$s_x=t_x$とは,ある開近傍$V_x\subset U$$x\in V_x$が存在して
\begin{equation*} s|_{V_x}=t|_{V_x} \end{equation*}
となることを意味する.開集合$U$$V_x$たちで被覆される.$\mathcal{F}$はsheafなので,localityにより$s=t$である.

この命題は,sheafのsectionはすべての点でのgermによって決まる,という主張である.ただし逆向きに,任意のgermの族がsectionから来るわけではない.sectionから来るためには,点の近くで同じsectionにより局所的に表される必要がある.この条件がsheafificationの構成に現れる.

presheaf $\mathcal{F}$がstalkの意味でseparatedであるとは,任意の開集合$U\subset X$について
\begin{equation*} \mathcal{F}(U)\longrightarrow\prod_{x\in U}\mathcal{F}_x \end{equation*}
が単射であることをいう.

位相空間上では,開被覆に関するseparated性と,stalkに関するseparated性は同じ性質として扱える.sheafなら必ずseparatedである.

$\varphi:\mathcal{F}\to\mathcal{G}$$X$上のsheafのmorphismとする.

(i) $\varphi$がmonoであることと,すべての$x\in X$$\varphi_x:\mathcal{F}_x\to\mathcal{G}_x$が単射であることは同値である.

(ii) $\varphi$がepiであることと,すべての$x\in X$$\varphi_x:\mathcal{F}_x\to\mathcal{G}_x$が全射であることは同値である.

(iii) $\varphi$が同型であることと,すべての$x\in X$$\varphi_x$が全単射であることは同値である.

まず(i)を示す.$\varphi$がmonoであるとする.このとき任意の開集合$U$について,写像$\varphi_U:\mathcal{F}(U)\to\mathcal{G}(U)$は単射である.実際,$s,t\in\mathcal{F}(U)$$\varphi_U(s)=\varphi_U(t)$を満たすとする.開集合$U$で表現されるsheaf $h_U$,すなわち$h_U(T)={\rm Hom}_{{\rm Open}(X)}(T,U)$を考えると,Yonedaの対応により$s,t$はそれぞれmorphism $h_U\to\mathcal{F}$を定める.$\varphi_U(s)=\varphi_U(t)$は,この二つのmorphismを$\varphi$と合成すると等しいことを意味する.$\varphi$はmonoなので,二つのmorphism $h_U\to\mathcal{F}$は等しい.したがって$s=t$である.

いま$s_x,t_x\in\mathcal{F}_x\ (s\in \mathcal{F}(U),t\in \mathcal{F}(V), x\in U\cap V)$$\varphi_x(s_x)=\varphi_x(t_x)$を満たすとする.すると,ある開近傍$W\subset U\cap V$$x\in W$が存在して
\begin{equation*} \varphi_W(s|_W)=\varphi_W(t|_W) \end{equation*}
となる.上で見たように$\varphi_W$は単射だから$s|_W=t|_W$である.よって$s_x=t_x$であり,$\varphi_x$は単射である.

逆に,すべての$x\in X$$\varphi_x$が単射であるとする.まず任意の開集合$U$について$\varphi_U$が単射であることを示す.$s,t\in\mathcal{F}(U)$$\varphi_U(s)=\varphi_U(t)$を満たすなら,各$x\in U$
\begin{equation*} \varphi_x(s_x)=\varphi_x(t_x) \end{equation*}
である.$\varphi_x$は単射なので$s_x=t_x$である.sheafのsectionはすべての点でのgermによって決まるから$s=t$である.したがって各$\varphi_U$は単射である.このことから,任意のsheaf $\mathcal{H}$と二つのmorphism $\alpha,\beta:\mathcal{H}\to\mathcal{F}$について,$\varphi\circ\alpha=\varphi\circ\beta$なら各開集合$U$と各$r\in\mathcal{H}(U)$に対して$\varphi_U(\alpha_U(r))=\varphi_U(\beta_U(r))$であり,$\varphi_U$の単射性から$\alpha_U(r)=\beta_U(r)$である.よって$\alpha=\beta$であり,$\varphi$はmonoである.

次に(ii)を示す.まず$\varphi$がepiであるとする.$\varphi$の像${\rm Im}(\varphi)$を,$\mathcal{G}$のsubsheafとして次で定める.開集合$U$上のsection $s\in\mathcal{G}(U)$${\rm Im}(\varphi)(U)$に属するとは,任意の$x\in U$について,ある開近傍$V\subset U$$x\in V$とある$t\in\mathcal{F}(V)$が存在して
\begin{equation*} \varphi_V(t)=s|_V \end{equation*}
となることをいう.これは$\mathcal{G}$のsubsheafであり,$\varphi$
\begin{equation*} \mathcal{F}\longrightarrow{\rm Im}(\varphi)\longrightarrow\mathcal{G} \end{equation*}
と分解する.$\varphi$がepiなので,包含$i:{\rm Im}(\varphi)\to\mathcal{G}$もepiである.

ここで,epiであるsubsheafの包含は実は等号であることを示す.一般に$S\subset\mathcal{G}$をsubsheafとし,包含$i:S\to\mathcal{G}$がepiであるとする.sheaf $\Omega$$\Omega(U)=\{U\text{の開部分集合}\}$で定め,restrictionを交わりで定める.二つのmorphism $\alpha,\beta:\mathcal{G}\to\Omega$
\begin{equation*} \alpha_U(s)=U \end{equation*}
および
\begin{equation*} \beta_U(s)=\bigcup\{V\subset U\mid V\text{は開集合で }s|_V\in S(V)\} \end{equation*}
で定める.$\beta$がrestrictionと可換であることは定義から従うので,これはmorphismである.$s\in S(U)$なら$\alpha_U(s)=\beta_U(s)=U$だから$\alpha\circ i=\beta\circ i$である.$i$はepiなので$\alpha=\beta$である.したがって任意の$s\in\mathcal{G}(U)$について$\beta_U(s)=U$である.これは$s$が局所的に$S$のsectionであることを意味する.$S$はsheafなので,局所的に$S$に属するsectionは$S(U)$に属する.よって$S=\mathcal{G}$である.

これを$S={\rm Im}(\varphi)$に適用すると,${\rm Im}(\varphi)=\mathcal{G}$である.任意の$x\in X$と任意のgerm $s_x\in\mathcal{G}_x$を取る.$s\in\mathcal{G}(U)$で表すと,$s$は像${\rm Im}(\varphi)$に属するので,ある開近傍$V\subset U$$x\in V$$t\in\mathcal{F}(V)$が存在して$\varphi_V(t)=s|_V$である.したがって$\varphi_x(t_x)=s_x$である.よって$\varphi_x$は全射である.

逆に,すべての$x\in X$$\varphi_x$が全射であるとする.$\alpha,\beta:\mathcal{G}\to\mathcal{H}$をsheafのmorphismとし,$\alpha\circ\varphi=\beta\circ\varphi$とする.任意の開集合$U$$s\in\mathcal{G}(U)$を取る.各$x\in U$について$\varphi_x$は全射なので,$s_x=\varphi_x(t_x)$となる$t_x\in\mathcal{F}_x$がある.この等式の意味から,ある開近傍$V_x\subset U$$t\in\mathcal{F}(V_x)$が存在して
\begin{equation*} \varphi_{V_x}(t)=s|_{V_x} \end{equation*}
となる.すると
\begin{equation*} \alpha_U(s)|_{V_x} =\alpha_{V_x}(s|_{V_x}) =\alpha_{V_x}(\varphi_{V_x}(t)) =\beta_{V_x}(\varphi_{V_x}(t)) =\beta_{V_x}(s|_{V_x}) =\beta_U(s)|_{V_x} \end{equation*}
である.$V_x$たちは$U$を被覆するので,$\mathcal{H}$のlocalityにより$\alpha_U(s)=\beta_U(s)$である.よって$\alpha=\beta$であり,$\varphi$はepiである.

最後に(iii)を示す.$\varphi$が同型なら,各$\varphi_x$が全単射であることは明らかである.逆に,各$\varphi_x$が全単射であるとする.任意の開集合$U$について$\varphi_U:\mathcal{F}(U)\to\mathcal{G}(U)$が全単射であることを示す.単射性は(i)の証明で既に示した.全射性を示すため,$s\in\mathcal{G}(U)$を取る.各$x\in U$について,$\varphi_x$の全射性から,ある開近傍$V_x\subset U$$r_x\in\mathcal{F}(V_x)$が存在して$\varphi_{V_x}(r_x)=s|_{V_x}$となる.

もし$y\in V_x\cap V_{x'}$なら,
\begin{equation*} \varphi_y((r_x)_y)=s_y=\varphi_y((r_{x'})_y) \end{equation*}
である.$\varphi_y$は単射なので$(r_x)_y=(r_{x'})_y$である.これはすべての$y\in V_x\cap V_{x'}$で成り立つ.sheafのsectionはgermで決まるから,
\begin{equation*} r_x|_{V_x\cap V_{x'}}=r_{x'}|_{V_x\cap V_{x'}} \end{equation*}
である.よって$r_x$たちは貼り合わさり,ある$r\in\mathcal{F}(U)$が存在して$r|_{V_x}=r_x$となる.このとき$\varphi_U(r)$$s$は各$V_x$上で一致するので,$\mathcal{G}$のlocalityにより$\varphi_U(r)=s$である.したがって各$\varphi_U$は全単射である.各$U$で逆写像を取るとrestriction mapとの可換性も$\varphi$の可換性から従うので,$\varphi$はsheafの同型である.

集合$A$に対して,constant presheaf $A_p$は任意の点$x$に対して$(A_p)_x\cong A$である.

constant sheaf$\underline{A}$も各stalkは$A$である.

参考文献

投稿日:3日前
更新日:3日前
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