スピノルの基本事項
スピン群やスピン表現を導入するために必要なClifford代数を定義し、その基本的な性質を述べます。
Clifford代数
を擬Euclidベクトル空間とする。
をのテンソル代数とし、集合
が生成する両側イデアルをとする。このとき、
を次Clifford代数と呼ぶ。の代わりにと書くこともある。
とすると、を満たす。特にをの正規直交基底とすると、
となります。よってはがこのような関係を満たす生成子であるような上の結合代数です。の上の基底はなので、となります。
Clifford代数を実現させるときに便利なのが次の普遍性です。
Clifford代数の普遍性
を1をもつ上の代数とする。さらに線形準同型があり、を満たすとする。このとき代数準同型がただ一つ存在し、となる。
この普遍性を利用すると、この定理の条件を満たす線形準同型写像を作り、の上の次元がであることを確認すれば、代数同型が分かるので便利です。