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n階超微分の表示ができない

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超微分の記事まとめ :7777777


n階超微分


アレクサンダー鷹觜さんの記事 超微分における接線,高次導関数 を見ているとn階の超微分は和の超微分が関与していて計算するのが難しいらしいです。
(2)の一般化は和の超微分が含まれるため表すことはできないだろう.→(2)の一般化は「超導関数の変換公式」を使えば可能であるが,複雑なため読者に任せる.

出来ないことはないと書いています。
そこで、

超導関数の変換公式

f(x)が微分可能かつ狭義超微分可能であるとする。
この時、
f(x)=xf(x)f(x)

この定理を使って計算します
しかし、やってみるとすぐにわかりますが、
qfqx=xf(x)f(x)q2fqx2=1+xf(x)f(x)xf(x)f(x)
となり、和の超微分がすぐに出てきます。
そして、和の超微分は
qqx(f+g)=xf(x)+xg(x)f(x)+g(x)
となって、だいぶこの後の一般化に支障が出そうな形をしています。
どうするべきか。



ここで表記の定義でもしておきます。
上の書き方はアレクサンダー鷹觜さんの記事の書き方にならったものです。

何回でも超微分できる関数fの第n次超導関数を
f[n]
と書くことにする
また、無限回微分可能な関数fの第n次導関数を
f(n)
と書くことにする。
また、関数fa1回超微分し、その後にa2回微分し、その後にa3回超微分し、その後...
というのを
(((f[a1])(a2))[a3])
とか言って書くのは非常に面倒なので
f[a1](a2)[a3]
と書くようにする。
関数fに適用させる順番は左からなのに注意。
またf[1]のことをfと書いたり、f(1)のことをfと書いたりするかも。
f[0]=fとする
あと、1fのことを
f
とし、1f[a1](a2)[an]のことを
f[a1](a2)[an]
と書くことにする。(適用は左からという順番を守っている)

とするとここで求めたいのは
f[n]
ということになります。
そして、上の定理(というよりほぼ公式)は
f[1]=xf(1)f
となります。あとあとに備えて掛け算の順番を入れ替えておきましょう

超導関数の変換公式

f[1]=xff(1)

準備が整いました。

第n次超導関数を計算していく

発想は
f[n]

f[1][n1]
と捉えるのではなく、
f[n1][1]
と捉えて逆に右側から計算いていくというものです。
適用させていくのは左側から順番になので、適用させない様に展開していきます。
具体的にはこうなります。
f[n]=f[n1][1]=x((f[n1]))(f[n1])(1)=xf[n1]f[n1](1)=xf[n2][1]f[n2][1](1)=x(xf[n2]f[n2](1))(xf[n2]f[n2](1))(1)=x(x)f[n2]f[n2](1)(xf[n2]f[n2](1))(1)=f[n2]f[n2](1)(xf[n2]f[n2](1))(1)=f[n3][1]f[n3][1](1)(xf[n3][1]f[n3][1](1))(1)=(xf[n3]f[n3](1))(xf[n3]f[n3](1))(1)(x(xf[n3]f[n3](1))(xf[n3]f[n3](1))(1))(1)=xf[n3]f[n3](1)(xf[n3]f[n3](1))(1)(f[n3]f[n3](1)(xf[n3]f[n3](1))(1))(1)
うーん
やはりきれいにはならない(積の微分をすると足し算が出てくるため展開できない)
ただ一つ思ったのは、
f[n+2]=f[n+1][1]=x((f[n+1]))(f[n+1])(1)=x(f[n+1])f[n+1](1)=x(xf[n]f[n](1))f[n+1](1)=f[n]f[n](1)f[n+1](1)
つまり、
f[n+2]=f[n]f[n](1)f[n+1](1)f[n+2]f[n+1](1)=f[n]f[n](1)
はちょっと右辺と左辺の形が似てて惜しいなと感じました




結局は漸化式として計算するしかなさそうです。

f[n]=xf[n1]f[n1](1)

ちなみにf[3]
f[1]=xff(1)f[2]=xf[1]f[1](1)=ff(1)(xff(1))(1)=ff(1)(ff(1)+xf(1)f(1)+xff(2))=ff(1)(ff(1)xfff(1)f(1)+xff(2))=1xff(1)+xf(1)f(2)f[3]=xf[2]f[2](1)=x(1xff(1)+xf(1)f(2))(1xff(1)+xf(1)f(2))(1)


(1xff(1)+xf(1)f(2))(1)=(ff(1)xfff(1)f(1)+xff(2))+(f(1)f(2)xf(1)f(1)f(2)f(2)+xf(1)f(3))=ff(1)+xfff(1)f(1)xff(2)+f(1)f(2)xf(1)f(1)f(2)f(2)+xf(1)f(3)

f[3]=x(1xff(1)+xf(1)f(2))(ff(1)+xfff(1)f(1)xff(2)+f(1)f(2)xf(1)f(1)f(2)f(2)+xf(1)f(3))=x(fff(1)f(1)xff(1)f(1)f(1)+xfff(1)f(2))(ff(1)f(1)f(1)+xf(1)f(1)f(1)f(1)xff(1)f(1)f(2)+fff(1)f(2)xfff(2)f(2)+xfff(1)f(3))=xf(f)3+x(f)4xf(f)2f+f2ffxf2(f)2+xf2fff2(f)2xf(f)3+xf2ff
普通にやってもいいです
f[2]=1+xffxffなのでf[3]=x(f[2])f[2]=x(1+xffxff)1+xffxff=x(xf+f)fx(f)2(f)2(xf+f)fx(f)2f21+xffxff=xxf2ff+f2ffxf2(f)2xf(f)2ff(f)3+x(f)4(f)2f2+xf2ffxf(f)3
めんどくさくて綺麗でないことに変わりはありません。

投稿日:20241122
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Y.K.
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