本記事は, ランダムな関数に対する平均値の定理に関する備忘録です. もし間違い等があればコメントいただけますと幸いです.
ランダムな関数に対する平均値の定理は, M-推定の漸近理論において必須の道具です.
定理の証明には次の事実を用います.
次の3つの条件を仮定する.
このとき,
が成り立つ.
prop:1の証明は記事「 M-推定量の可測性について 」を参照してください.
次の3つの条件を仮定する.
このとき, 相異なる
関数
ここで,
であり,
さて, prop:1 (可測選択定理) より任意の
を満たすような
となることが分かるから, この
が成り立つ. (証明終)