Ricci曲率と1st Betti数の関係を論じるBochnerの定理を証明します。証明には
Hodgeの定理
と
Bochner-Weitzenböck公式
を使います。
k-th Betti数をと定義されます。Hodgeの定理よりこれは調和形式の作るベクトル空間の次元となります。またBochner-Weitzenböck公式より1形式に対して、
が成り立ちます。
Bochner
を連結コンパクトリーマン多様体とする。
(i) のとき、
(ii) のとき、
を調和形式とすると、
である。
(i) があり、なので
となり、である。
(ii)
であるから、である。を調和形式とすると、あるにおいて、となる。は至る所平行であるから、任意の点への曲線に沿う平行移動を考えれば、である。
(i)は仮定をかつある点でにしても成り立ちます。また(ii)の等号が成り立つ例としてはFlat Torusがあります。