電磁波の性質を調べるためにまずは波の基本を解説していきます。
$$
y= A \sin 2\pi \, \frac{t}{T}\\
$$
$T$:周期
$A$:変位
と高校で学びます。$\frac{t}{T}$で角度の割合を表し、$2\pi$をかけることで弧度法に変換しています。
例えば、$t=0.2T$の時、
$$
2\pi\times\frac{0.2T}{T} = 2\pi \times 0.2 = 0.4 \pi
$$
となります。1周$2\pi$に対してその0.2倍の$0.4\pi$がその位相ということになります。
公式1は$x$に依存していないので、勝手に$x=0$での変位といってもいいですし、$x=x_0$での変位と定義してもよいです。
この式は時刻$t$の時にどのような変位になっているかを言っているだけです。
$$
y = A\sin 2 \pi\left( \frac{t}{T}-\frac{x}{\lambda}\right)
$$
$\lambda$:波長
これも高校で習います。簡単にご説明します。
時刻$t$のとき、$x$地点で変位$y$の波は、原点から時間$t_0 = \frac{x}{v}$かけて届いた波です。したがって時刻を巻き戻すと、原点$x=0$では時刻$t-t_0$のときに変位が$y$です。つまり
$$
\begin{align}
y&=A\sin2 \pi \frac{t-t_0}{T}\\
&=A\sin 2 \pi\left( \frac{t}{T}-\frac{x}{vT}\right)\\
&=A\sin 2 \pi\left( \frac{t}{T}-\frac{x}{\lambda}\right)\\
\end{align}
$$
となります。
また、角振動数$\omega = \frac{2\pi}{T}$と波数$k = \frac{2\pi}{\lambda}$を使えば、
$$
y = A\sin \left( \omega t-kx\right)
$$
と書けます。
ここで高校では馴染みのない波数というものが出てきましたが、これは読んで字のごとく波の数と思ってもらってよいです。周期$T$の逆数が単位時間当たりの振動数となっているように、波長$\lambda$の逆数は単位長さ当たりの1波長分の波が何個あるかということに当たります。それに係数$2\pi$をかけたものという認識で差し障りないです。
位相の引数が反転していても、振幅$A$で調整できるので次のようにしてもOKです。
$$
\begin{align}
y &= A\sin \left( \omega t-kx\right)\\
&= -A\sin \left( kx - \omega t\right)\\
&= A'\sin \left( kx - \omega t\right).
\end{align}
$$
この$A'$を再び$A$と読み替えれば位相の符号が反転していても波の式として成立しても良いことがわかります。
また、波動方程式を満たしていればよいので、これを複素化して計算処理した後、実部だけ考えたりすれば事足りるので、オイラーの公式$e^{i\theta}= \cos \theta + i \sin \theta$を使って以下のように書いてもOKです。
$$ \begin{align} y = Ae^{i(kx-\omega t)} \end{align} $$
上の話とマッチさせるならこのように書く場合は虚部を見ることになります。
3次元空間を伝播する波は$x$をそのまま$\bm{x}$のようにベクトルとして扱えばOKです。但し、指数の肩の値はベクトルとして扱わないので、波数$k$も$\bm{k}$のように波数ベクトルとして扱うようにします。
$$ \begin{aligned} y = Ae^{i(\bm{k}\cdot \bm{x}-\omega t)} \end{aligned} $$