数理論理学

数理論理学 (すうりろんりがく、Mathematical Logic) とは、形式化された論理・計算およびそれらと数学的構造との関係を調べる数学の分野である。数理論理学は大きく分けて、公理的集合論、モデル理論、証明論、および計算理論(再帰理論)の4分野に分かれる。 論理学自体は哲学の一分野でもあり、古くから研究されていたが、19世紀以降、代数学の発展にともなう群・環・体といった抽象代数の概念の導入、解析学の発展にともなう実数の概念の厳密な定義の必要性などから数学の基礎づけとしての集合論の研究が進むようになった。そしてCantorによる濃度の概念やパラドックスの発見により、数学のさらに厳密な基礎づけが問題となり、数学における集合や論理の本格的な研究がはじまったことが現代の数理論理学の起点といえる。 数学の基礎づけが現代的な数理論理学の起点となったことから、数理論理学は数学基礎論 (Foundation of mathematics) とよばれることもある。しかし、現代では数学の基礎づけに留まらず、計算機科学への応用や、代数学や解析学や整数論の定理の証明にも用いられるなど、純粋数学や応用数学、プログラミングに至るまで幅広く用いられている分野である。
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