以前の記事 の続き。
前回は$ x^{p} $+$y^{p} $としていましたが、簡単にするために表題のとおりy=1とします。すると$ x^{p} $+1となります。
将来もしかしたらyを任意の実数、または複素数に置き換えるかもしれませんがとりあえずこれでゆきます。
さてp=5の場合を数式で確認します。この記事ではζを1の5乗根として扱います。
(x+1)(x+ζ)(x+$ζ^{2} $)(x+$ζ^{3} $)(x+$ζ^{4} $)
=$ x^{5} $
+(ζ+$ζ^{2} $+・・+$ζ^{5} $)$ x^{4} $
+(ζの累乗からダブらないように2つを選んだ組み合わせの総和)$ x^{3} $
+(ζの累乗からダブらないように3つを選んだ組み合わせの総和)$ x^{2} $
+(ζの累乗からダブらないように4つを選んだ組み合わせの総和)$ x^{} $
+ζから$ζ^{5} $までの総積
$ x^{4} $の係数はゼロになります。1のp乗根の総和は0になるのです。
$ x^{3} $の係数はゼロになります。書き出してもいいのですが個数が多いので省略します。お時間がある方は確認してみてください。樹形図が楽です。
$ x^{2} $の係数もゼロです。
$ x^{} $の係数もゼロです。
定数項はζの15乗なので1です。
すなわち下がなりたちます。
$ x^{5} $+1=(x+1)(x+ζ)(x+$ζ^{2} $)(x+$ζ^{3} $)(x+$ζ^{4} $)
一般的に証明するには1のp乗根からダブらずにn個を選んで積をとったときに、その積の総和がゼロになり、定数項の「ζpから$ ζp^{p} $までの総積が1になる」ことを示せればいいですね。
じつは後半はすでに示しています。 指数法則により
$ ζp^{a} $+$ ζp^{b} $=$ ζp^{a+b} $
なので、1からpまでの総和がpの倍数になればよいのですね。