前回は コンウェイによるモーリーの定理の証明 をお話ししました.natuさんという方がせっかく 複素座標入門 にて整備してくださっているので,それを用いた方法も載せておきます.素朴な計算による証明はかえって置いてないんですよね.
単位円を外接円にもち各頂点が A(a3),B(b3),C(c3) (|a|=|b|=|c|=1, 0≤arga<argb<argc<23π)と表される三角形ABCに対して示せば十分.以降,見やすさのためω=cos23π+isin23πとおく.すると,各内角の三等分線と外接円との交点の座標は以下のように求まる. diagram1 a3,bc2を通る弦とb3,ωc2aを通る弦の交点Xは{x+ab2c3x¯=ab2+c3x+ωab3c2x¯=ωac2+b3を満たす.辺々を引いて整理するとa2b2c2x¯=ω2(ab2−a2b)−ω(ca2−ω2c2a)+ωabcを得る.Y,Zに対しても同様にしてa2b2c2y¯=(bc2−b2c)−(ab2−a2b)+abca2b2c2z¯=(ca2−ω2c2a)−ω(bc2−b2c)+ω2abcよってx¯+ω2y¯+ωz¯=0すなわちx+ωy+ω2z=0これはX,Y,Zが正三角形をなすことを意味する.◼
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